ラスベガスと南カリフォルニア(ロサンゼルス近郊)を結ぶ高速鉄道「ブライトライン・ウェスト(Brightline West)」の計画を進めているブライトライン(Brightline)は9日、同鉄道の建設に関してカリフォルニア州建設労働組合評議会(SBCTC)と南ネバダ建設労働組合と協力していくことで基本合意に至ったと発表しました。ブライトラインは現在、同高速鉄道の年内着工を目指して関係機関との調整を進めており、先月21日には、高速鉄道労働組合との協力関係について合意した覚書を交わしています。また、今月中にはビクターバレー(Victor Valley)とロサンゼルス近郊のランチョ・クカモンガ(Rancho Cucamonga)を結ぶ区間の環境アセスメント結果の公表が予定されているほか、およそ100億ドル(約1兆3,600億円)とされる建設費用の一部について、2021年に成立したインフラ投資・雇用法(Infrastructure Investment and Jobs Act)から資金援助を受けるための申請準備も進められています。
仮にこれらの手続きが順調に進み年内に着工された場合、早ければ2027年後半の営業運転開始が可能とみられており、2028年に開催が予定されている夏季オリンピック・ロサンゼルス大会において、米国初となる本格的高速鉄道を世界に向けてアピールできる絶妙なタイミングでの開業となるかもしれません。
Source: Brightline West
ブライトライン・ウェストの概要
ブライトライン・ウェストは、ラスベガスのストリップ付近からロサンゼルス近郊のランチョ・クカモンガまでの全長およそ218マイル(約350km)を最高速度200mph(約320km/h)で走行可能な高速鉄道で結ぶプロジェクトです。
ランチョ・クカモンガでは、ダウンタウンLAとロサンゼルスの近郊都市を結ぶ通勤鉄道「メトロリンク(Metrolink)」の列車と接続することで、ラスベガスからロサンゼルスまでの鉄道ルートが確保される予定です。なお、ラスベガスからランチョクカモンガ駅までの所要時間は約2時間となり、同駅でメトロリンクの列車に乗り継ぐことで、ラスベガスからロサンゼルスまでがおよそ3時間で結ばれることになります。
※1米ドル=136円で計算
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