個性的なデザインの駅舎が建設されるハイスピード2の新駅(インターチェンジ駅編)

英国では、ロンドンとバーミンガム、マンチェスターなどを最高速度360km/hで走行可能な高速鉄道専用線で結ぶインフラプロジェクト「ハイスピード2(High Speed 2: HS2)」の整備が進められています。HS2は現在、2029〜2033年ごろの開業を目指してロンドンとミッドランド西部を結ぶ区間(フェーズ1)の建設が進められており、同区間には4つの個性的な新駅が誕生する予定です。そのうちの一つでバーミンガムの郊外に整備されるインターチェンジ(Interchange)駅は、バーミンガム空港、ナショナル・エキシビション・センター(National Exhibition Centre: NEC)などへのゲートウェイになる予定す。なお、HS2が開業すると同駅からロンドンまで約38分、マンチェスターまで約37分という立地条件を生かして、駅周辺では大規模都市開発も計画されています。

Image: HS2
インターチェンジ駅の概要
場所

インターチェンジ駅は、HS2のバーミンガム中心部へ向かう路線とマンチェスター方面へ向かう路線が分岐する地点の手前に位置するソリフル(Solihull)付近に整備されます。

Image: UGC The Hub

建設予定地周辺には、ナショナル・エキシビション・センター(National Exhibition Centre: NEC)、ナショナル・レール(National Rail)のバーミンガム・インターナショナル(Birmingham International)駅、バーミンガム国際空港などがあります。

規模
Image: UGC Business Plan 2022

インターチェンジ駅の開発エリアの敷地面積は約140万平方メートル(駅周辺の開発用地含む)となっており、英国主要都市やバーミンガム空港へのアクセスの良さを生かした大規模な都市開発(Arden Cross)が計画されています。

Image: HS2 Interchange Station & People Mover

インターチェンジ駅には、最大16両編成のHS2列車が使用する2面4線の地上ホームが整備されます。なお、一部列車は当駅を通過するため中央に通過線2線が設けられます。

接続路線

インターチェンジ駅の整備に合わせて同駅とNEC、バーミンガム・インターナショナル(Birmingham International)駅、バーミンガム国際空港を結ぶ全長2.3kmの新交通システム(Automated People Mover: APM)が整備されます。なお、新交通システムは最大3分間隔で運行され、インターチェンジ駅とバーミンガム国際空港を約6分で結ぶ予定です。また、ウェスト・ミッドランズ・メトロ(West Midlands Metro)が同駅までの延伸を計画しています。

Source: HS2Arup

駅のデザイン(2020年1月時点のもの)
駅舎外観
Image: HS2

特徴的なデザインの駅舎は、駅舎に降り注ぐ雨水を効率よく回収して再利用できる仕組みとなっています。

Image: HS2

新交通システム、バス停などと直結する西側のエントランスのイメージです。

Image: HS2

駐車場やタクシーおよびライドシェア乗り場などと駅舎をつなぐ歩道橋にも統一されたデザインが採用されています。

Image: HS2

駅舎周辺には生物多様性を保全するための緑地などが整備されます。

Image: HS2

屋根の形状は葉形からインスピレーションを受けたデザインとなっており、明かり取り用の窓は北向きに設置することでコンコースへ直射日光が当たるのを防いで空調の効率を向上させる工夫が施されます。

Image: HS2

まるで周囲の自然と融合しているかのような高速鉄道の駅舎が誕生することになります。なお、カーボンニュートラルを実現するために、駅や新交通システムのメンテナンス施設には約2,000平方メートルのソーラーパネルが設置される予定となっています。

コンコース内部

Image: HS2

コンコース内部のイメージです。

Image: HS2

直射日光が当たらないように設計されているため、心地よい自然光が感じられる空間となります。

Image: HS2

天井に設置される明かり取り用の窓のアップです。

地上ホーム
Image: HS2

インターチェンジ駅のホームは2面4線となります。なお、フェーズ1に整備されるHS2の駅で通過線が整備される駅は同駅のみとなっているため、高速で通過する列車をホームから見ることができる唯一の駅となります。

新交通システム(APM)
Image: HS2

HS2の駅から直結でバーミンガム空港方面への新交通システムの駅が整備されます。

Image: HS2

新交通システムは最大約3分間隔で運転され、片道1時間あたり2,100人の輸送力が確保されます。

参考:HS2インターチェンジ駅(2020年1月時点のもの)
駅名インターチェンジ(Interchange)
住所
駅構造地上駅(HS2)
ホーム2面4線+通過線2線(HS2)※ホーム長415m
敷地面積346エーカー(約140万平方メートル)※駅周辺開発エリアを含む
接続路線新交通システム(APM)
※インターチェンジ駅〜NEC〜バーミンガム・インターナショナル駅〜バーミンガム国際空港間
ウェスト・ミッドランズ・メトロ(West Midlands Metro)※延伸計画中
接続列車※バーミンガム・インターナショナル駅で乗り換え
アヴァンティ・ウェスト・コースト(Avanti West Coast)
ウェスト・ミッドランズ・トレインズ(West Midlands Trains)
クロスカントリー(Cross Country)
トランスポート・フォー・ウェールズ(Transport for Wales)
事業主HS2 Ltd.
設計者Arup
施工者Laing O’Rourke Delivery Limited
着工2024年(駅舎本体)※基礎工事などは2020年から開始
完成予定2027年(駅舎本体)※営業運転開始は2029〜2033年の間
Source: HS2
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