アメリカ南東部最大の経済規模を有するジョージア州アトランタ(Atlanta)とノースカロライナ州最大の都市シャーロット(Charlotte)を結ぶエリアは、米国運輸省によって南東高速鉄道回廊として指定されており、2008年ごろから高速鉄道の整備に関する検討が実施されています。同区間では、これまでに実現可能性調査(Feasibility Study)と初期段階の環境レビュー(Tier 1 EIS)が完了しており、2021年6月にTier 1 EISの評価書(FEIS)および決定記録(ROD)が公表されました。同評価書では、アトランタ・シャーロット間は、最高速度200〜350km/hで走行可能な高速鉄道専用線として整備することが望ましいと結論づけられており、現在は、プロジェクトレベルの環境アセスメント(Tier 2 EIS)の実施に必要な資金を確保できるかが焦点になっています。
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将来の高速鉄道化を見据えたアメリカ南東部で進む都市間鉄道プロジェクト(概要編)
全米第8位(2021年時点)の都市圏人口を抱えるアトランタ都市圏をはじめとして、今後も大幅な人口増加が見込まれるアメリカ南東部では、「南東回廊(Southeast Corridor)」と呼ばれる高速鉄道(高速陸上交通)整備構想が進められています。南東回廊の地域特性として、車中心の都市開発が進められてきたことで都市間鉄道がほぼ消滅してしまっていること、一定の需要が見込まれるアトランタ〜マイアミ、アトランタ〜ワシントンD.C.といった大都市圏同士の都市間距離が東京〜福岡間とほぼ同じ900km程度あるため、高速鉄道の利点を最大限に発揮できないことがあげられます。そのため南東回廊の整備にあたっては、まずワシントンD.C.、アトランタ、マイアミ都市圏における都市間鉄道ネットワークを強化することからスタートし、最終的に広域ネットワークを構築することを目指してプロジェクトが進められています。
マルタ、2023年以降に運行開始する新型電車のデザインを発表
ジョージア州アトランタ都市圏の都市高速鉄道などを運行するマルタ(Metropolitan Atlanta Rapid Transit Authority: MARTA)は、1月12日に行われた会見(State of Marta 2022)の中で、2023年以降にレッド、ゴールド、ブルー、グリーンラインで運行開始予定の新型車両「CQ400形」のデザインを公表しました。CQ400形の車両デザインについては、利用者の意見を反映させるためのデザイン総選挙が昨年に実施されていました。
アムトラック コネクトUS計画(南東回廊編 Part 2)
2021年5月に設立50周年を迎えたアメリカの旅客鉄道公社「アムトラック(Amtrak)」は、2035年に向けた15年ビジョンを示したコネクトUS(Connects US)を公表しました。コネクトUSには39の新設ルートの開設や25の既存ルートの増発などの計画が含まれており、それらを実行するために今後15年間で総額750億ドル(約8.5兆円)にのぼる連邦政府からの資金援助が必要になるとしています。アムトラックの15年ビジョンとして示されている内容は以下のとおりです。
マルタ 新型車両CQ400形のデザイン案について意見を募集
アトランタの地下鉄路線を運行するマルタ(Metropolitan Atlanta Rapid Transit Authority: marta)は、旧型車両の置き換えを2023年より開始します。新型車両はスイスの鉄道車両メーカー、シュタッドラー・レール(Stadler Rail)によって製造されます。マルタではこの新型車両の製作にあたりできるだけ利用者の意見を取り入れるため、2021年5月31日までこちらから車両デザインに対する意見を募集しています。なお、量産先行車両は2022年に登場する予定です。
マルタ 新型車両「CQ400形」とは?
アトランタの地下鉄路線を運行するマルタ(Metropolitan Atlanta Rapid Transit Authority: marta)は、旧型車両の置き換えを2023年より開始します。新型車両はスイスの鉄道車両メーカー、シュタッドラー・レール(Stadler Rail)が254両(100両のオプション契約付)を6億4,600万ドル(646億円)で受注しました。