アムトラック、カスケーズのシアトル・バンクーバー間の運行再開を延期か?

アムトラックは、パンデミック以降長期運休となっている「カスケーズ(Cascades)」のバンクーバー〜シアトル間において、今年2月ごろ、同区間の春頃再開を目指して乗務員訓練などを実施していると同社Facebookページで報じていました。しかし、13日付けのシアトルタイムズなどの報道によると、アムトラックの乗務員や整備士の不足が主な原因として、再開時期を今年末ごろまで延期するようです。カスケーズのシアトル〜バンクーバー間は、同列車の運行区間の中でも海岸線を走る人気の区間で、夏の観光シーズンを目前に控える中、早期の運行再開が期待されていました。

アムトラック、パシフィックノースウェストの都市間列車「カスケーズ」の車両(タルゴ8編)

アムトラック(Amtrak)が運行する「カスケーズ(Cascades)」は、アメリカの太平洋岸北西部「パシフックノースウェスト(Pacific Northwest: PNW)」の主要都市であるバンクーバー(カナダ)、シアトル、ポートランドなどを結ぶ都市間列車です。カスケーズには、アムトラックの運行する列車で唯一スペインの車両メーカー「タルゴ(Talgo)」が製造した自然振子式客車が使用されています。タルゴ客車の設計最高速度は時速125マイル(約200km)ですが、カスケーズの走行区間は安全設備等が時速200km対応ではないため、営業列車の最高速度は時速79マイル(127 km)となっています。

アムトラック、カスケーズのカナダ直通運転再開に向けた試運転を開始

アムトラックのFacebookページによると、パンデミック以降長期運休となっている「カスケーズ(Cascades)」のバンクーバー〜シアトル間において、運転再開に向けた試運転(Re-qualification run)が開始されたとのことです。運休中の区間であるバンクーバー、パシフィック・セントラル(Pacific Central)駅からシアトル、キングストリート(King Street)駅までの所要時間は約3時間で、パンデミック前には1日2往復のカスケーズが運行されていました。カスケーズは現在、シアトル〜ポートランド〜ユージン(Eugene)間2往復(列車番号503/508、500/505)、シアトル〜ポートランド間1往復(列車番号504/507)のみの暫定ダイヤで運行されています。

アムトラック、パシフィックノースウェストの都市間列車「カスケーズ」の車両(ホライズン編)

アムトラック(Amtrak)が運行する「カスケーズ(Cascades)」は、アメリカの太平洋岸北西部「パシフックノースウェスト(Pacific Northwest: PNW)」の主要都市であるバンクーバー(カナダ)、シアトル、ポートランドなどを結ぶ都市間列車です。カスケーズには、アムトラックの運行する列車で唯一スペインのタルゴ(Talgo)が製造した自然振子式客車が導入されていますが、2020年にワシントン州とアムトラックが保有しいる旧型の「タルゴ6(Talgo 6)」が引退しました。そのため、現在カスケーズの多くの列車は、次期車両となる「シーメンス・ベンチャー(Siemens Venture)」が導入されるまでの暫定措置として、アムトラックの中西部で運行されていたホライズン(Horizon)客車で運行されています。