サンフランシスコ、ミュニメトロのセントラルサブウェイが暫定開業!

サンフランシスコ市交通局(San Francisco Municipal Transportation Agency: SFMTA)は、ダウンタウンの地下で10年以上にわたり建設工事を進めていた「セントラルサブウェイ(Central Subway)」において、11月19日から週末のみ運行の暫定ダイヤで営業運転を開始しました。セントラルサブウェイは、サンフランシスコ市営鉄道「ミュニ(MUNI)」Tサードストリートライン(T Third Street Line)の第2フェーズとして整備されたもので、チャイナタウンからスタートアップ企業などが集積するサウスオブマーケット(South of Market: SoMa)付近を通り、将来はカリフォルニア高速鉄道の暫定ターミナルとなる予定のカルトレイン(CalTrain)の4th&キングストリート(4th & King Street)駅の間を結ぶ全長1.7マイル(約2.74km)のライトレール路線です。

サンフランシスコの近未来的な交通ハブ「セールスフォース・トランジットセンター」

セールスフォース・トランジットセンター(Salesforce Transit Center)は、サンフランシスコ・ダウンタウンに位置する巨大交通ターミナル施設で、2018年8月にオープンしました。同施設は当初、トランスベイ・トランジットセンター(Transbay Transit Center)と呼ばれていましたが、開業前の2017年に、ビジネスアプリケーションなどを提供するソフトウェア企業「セールスフォース(Salesforce)」が25年間のネーミングライツを取得したため、セールスフォースの名称が付与されることとなりました。現在同トランジットセンターには、長距離路線バス、通勤路線バス、サンフランシスコ市営交通(San Francisco Municipal Railway: Muni)の路線バスなど、バス路線のみが乗り入れていますが、2031年以降には、カルトレイン(Caltrain)およびカリフォルニア高速鉄道の乗り入れも予定されています。

サンフランシスコ、Muniメトロの次世代ライトレール車両「LRV4」とは

サンフランシスコ市営鉄道(San Francisco Municipal Railway: Muni Metro)では、老朽化が進むライトレール車両(ブレーダ製のLRV2およびLRV3)の置き換え、および2022年末以降の開業を予定しているセントラル・サブウェイ(Central Subway)の開業に向けた輸送力増強を目的として、2017年から次世代ライトレール車両「LRV4」の導入を進めています。同車両は、シーメンス・モビリティ(Siemens Mobility)の「S200 SF形」と呼ばれる新型ライトレール車両で、これまでに合計249両が発注されており、最終的には合計279両が増備される計画となっています。新型車両の増備は2027年ごろまで続く予定で、最終的には既存車両全てがLRV4に置き換えられる予定です。

サンフランシスコ・ベイエリアのBARTが大量に導入を進める次世代地下鉄車両「D、Eシリーズ」とは

サンフランシスコ・ベイエリアの都市鉄道「ベイエリア高速鉄道(Bay Area Rapid Transit: BART)」では、車齢50年以上の車両も多く老朽化が著しい既存車両(A、B、Cシリーズ)の置き換えを目的として、2018年から次世代地下鉄車両「D、Eシリーズ」の導入を進めています。同車両は、ボンバルディア(現アルストム)の地下鉄車両ブランド「モビア(Movia)」を採用した新型車両となっており、これまでに合計775両が発注され、そのうち395両(2022年9月1日現在)がすでに製造されています。また、D、Eシリーズは、最終的に合計1,200両まで増備する計画もあり、実現するとピーク時のサンフランシスコ方面へ向かう全列車を10両編成で運行することが可能となるだけでなく、2031年の開通を目指して整備が進められているサンノゼおよびサンタクララ方面への延伸(シリコンバレー・フェーズ2)に伴う輸送力増強用としての役割も果たすことになります。

カリフォルニア高速鉄道、サンフランシスコ・サンノゼ間の環境アセスメントが終了!

カリフォルニア高速鉄道局(California High-Speed Rail Authority: CHSRA)は18日、サンフランシスコとサンノゼを結ぶ全長約43マイル(69km)の区間について、環境アセスメントの評価書(Final EIR/EIS)を承認したと発表しました。これにより、カリフォルニア高速鉄道の第1期整備区間であるサンフランシスコとロサンゼルス・アナハイムを結ぶ全長500マイル(805km)におよぶ区間うち、およそ8割にあたる420マイル(676km)の区間において環境アセスメントが終了したことになります。また、2030年までに先行開業を目指すベーカーズフィールド(Bakersfield)〜マーセド(Marced)間についても動きがあり、最後まで未着工となっていた52.4マイル(84km)の区間の構造物設計などを実施する事業者が決定しました。

カリフォルニア高速鉄道、サンフランシスコ・サンノゼ間の評価書を公表!8月半ばにも整備方法を決定へ

カリフォルニア高速鉄道局(California High-Speed Rail Authority: CHSRA)は10日、サンフランシスコ〜サンノゼ間約43マイル(約70km)区間の環境アセスメント評価書(FEIS)を公表しました。同区間については、サンフランシスコとサンノゼなどを結ぶ通勤鉄道「カルトレイン(Caltrain)」と線路を共有する区間として整備する方針がすでに示されていましたが、新たな通過線の設置やサンノゼ・ディリドン駅付近の高架化の必要性などについて検討が継続されていました。今回公表された評価書では、2020年に公表された準備書(DEIS)と同様に通過線を新設しないA案(Alternative A)が推奨されており、今後、8月17日〜18日に予定されている同局のボードミーティングにおいて承認されれば、同区間の整備方法が決定されることになります。