ノルウェー国鉄、長距離列車に寝台も備えた新型車両「FLIRTNEX」を導入!2026年にデビュー予定

ノルウェーの鉄道車両リース会社であるNorske togは17日、ノルウェー国鉄(Vygruppen AS: Vy)が長距離列車に導入予定の新型車両「クラス79(Class 79)」を、スイスの車両メーカーである「シュタッドラー・レール(Stadler Rail AG)」に発注したと発表しました。この車両は、シュタッドラーが同社の鉄道車両ブランドFLIRTをベースにノルウェー向けに開発した「FLIRTNEX(Nordic Express)」と呼ばれるもので、非電化区間への導入も予定されているため、電車方式およびバイモード方式の2形式が登場する予定です。今回の発注確定分は17編成(8両編成17本)ですが、オプション契約として最大83編成を2033年までに導入する計画もあり、今後、絶景を楽しめることで人気なノルウェーの長距離列車の旅がさらにグレードアップすることが期待されます。

2023年版、アメリカの鉄道はこうなる!

新年あけましておめでとうございます。2022年のアメリカは、ウィズコロナへの方針転換を明確にしたことにより、国内旅行を中心に旅行需要が急速に回復し、多くの公共交通機関の利用者が前年比を大幅に上回った年となりました。また、2022年に開業が予定されていた複数の大型鉄道プロジェクトのうち、ワシントンメトロシルバーラインのダレス国際空港方面への延伸や、LAメトロの新線のうちKラインについては無事に開業を迎えることができました。一方で、多くの注目プロジェクトは今年以降の開業に持ち越しとなりました。また、昨年注目されていた新型アセラやニューヨーク地下鉄の新型車両デビューについても、今年以降の営業運転開始にずれ込むこととなりました。

マージーレール、バッテリー走行にも対応した新型電車「クラス777」

イギリスの主要都市リバプール(Liverpool)の都市鉄道ネットワーク「マージーレール(Merseyrail)」では、2022年末から新型電車「クラス777」の運行が開始される予定です。クラス777は、スイスの車両メーカー「シュタッドラー(Stadler Rail AG)」の地下鉄車両ブランド「メトロ(METRO)」をベースにした第三軌条方式の新型電車で、合計53編成を導入して老朽化が進む既存車両全てを置き換える計画です。また、一部の車両は非電化区間への直通運転を想定してバッテリー走行が可能なタイプ(Independent Powered Electrical Multiple Unit: IPEMU)として導入される予定で、既存のインフラを最大限活用しながら都市鉄道の利便性を向上できる車両として注目されています。

2024年から米国初の燃料電池電車が走る予定の新路線「アロー」が開業!

カリフォルニア州の南部に位置するサンバーナーディーノ郡では、サンバーナーディーノ郡運輸局(San Bernardino County Transportation Authority: SBCTA)が中心となり整備を進めてきた新路線「アロー(Arrow)」が、24日に開業しました。アローは、レッドランズ(Redlands)とサンバーナーディーノ(San Bernardino)の間、およそ9マイル(約14km)の区間を結ぶ全線非電化の鉄道路線で、サンバーナーディーノ・ダウンタウン駅では、メトロリンクのサンバーナーディーノ線(San Bernardino Line)と接続しています。これにより、レッドランズとロサンゼルス・ユニオンステーションまでが鉄道で結ばれることになります。なお、平日の朝にレッドランズからロサンゼルス方面、夕方にロサンゼルスからレッドランズ方面に向かう急行列車が一本ずつ運行され、同区間が約90分で結ばれます。

米国初の燃料電池電車「FLIRT H2」が公開される!2024年から運行開始予定

スイスの鉄道車両メーカー「シュタッドラー・レール(Stadler Rail AG)」とカリフォルニア州サンバーナーディーノ郡運輸局(San Bernardino County Transit Authority: SBCTA)は、9月20日〜23日にかけてドイツのベルリンで開催されたイノトランス(InnoTrans)において、シュタッドラー初の燃料電池電車となる「FLIRT H2」を公開しました。同車両は、今年10月に開業予定の南カリフォルニアのサンバーナーディーノとレッドランズを結ぶおよそ14kmの新路線「アロー(Arrow)」において、2024年から運行が開始される予定となっており、米国初の燃料電池電車となる予定です。

カナダの首都オタワにシュタッドラーのFLIRT車両が登場!2023年5月から運行開始予定

人口約100万人を抱えるカナダの首都、オタワの都市鉄道O-トレイン(O-Train)を運行するオタワ・カールトン地域交通公社(Ottawa-Carleton Regional Transit Commission: OC Transpo)は、2001年からベイビュー(Bayview)駅とグリーンボロ(Greenboro)駅 を結ぶ全長約8kmのトリリウム(Trillium)線を運行しています。同線では現在、ライムバンク(Limebank)およびオタワ国際空港方面への延伸工事が進められており、2023年5月以降(2022年8月から延期)に予定されている延伸開業に合わせて、シュタッドラー(Stadler Rail)のFLIRT車両が7編成導入される予定です。O-トレインに導入される車両はFLIRT 3タイプで、中間にパワーパックと呼ばれる独立した発電用エンジンユニットを組み込んだ、4両連接式の電気式ディーゼル車両として導入されます。