ドイツ鉄道、国内最速運転に対応した次世代車両「ICE 3neo」とは?

ドイツ鉄道(Deutsche Bahn: DB)は昨年12月5日から、フランクフルト中央駅(Frankfurt/Main)とケルン(Köln)を結ぶケルン-ライン=マイン高速線(Cologne-Frankfurt high-speed railway)において、ドイツ国内の営業最高速度である時速300km運転に対応したICE 3(Intercity-Express 3)の次世代車両「ICE 3neo」の営業運転を開始しました。ICE 3neoは、シーメンス・モービリティがドイツ鉄道向けに開発した「ヴェラロMS(Velaro MS)」と呼ばれる動力分散方式の4電源対応高速車両で、ベルギーやオランダでの運行にも対応しています。同車両は、2030年にかけて増加が予想される座席需要に対応するため、2029年までに合計73編成が増備される予定となっています。

ドイツ鉄道、ベルリンとアムステルダムを結ぶ国際列車などに導入予定の「ICE L」とは

ドイツ鉄道(Deutsche Bahn: DB)は、2024年10月からベルリンとアムステルダムを結ぶ国際列車に、ステップレスで乗降可能なICE車両「ICE L(Low floor)」を投入する予定です。同車両は、インターシティ(IC)として運行されている長距離列車の高速化や旧式車両の置き換えなどを目的として開発された車両で、2019年にスペインの車両メーカー「タルゴ(Talgo)」に合計23編成(17両編成23本)が発注されました。ICE Lは、同社の高速車両ブランド「タルゴ230(Talgo 230)」がベースの連接式客車となっており、最高速度は230km/hに対応しているほか、重心の低いタルゴ車両の特徴を生かして、ICEの車両としては初となるステップレスでの乗降が可能な車両となります。また、動力集中方式が採用されているため、電気・ディーゼル両用機関車を連結することで非電化区間の走行にも対応する予定です。

ドイツ鉄道、近郊列車の新車内コンセプトを搭載したプロトタイプ車両を披露

ドイツ鉄道(Deutsche Bahn: DB)は、9月20日〜23日にドイツ・ベルリンで開催された世界最大の鉄道見本市「イノトランス2022(InnoTrans 2022)」において、「アイデアズトレイン(IdeasTrain: ドイツ語はIdeenzug)」コンセプトを実証するためのプロトタイプ車両を披露しました。アイデアズトレインは、近年のドイツにおける鉄道利用需要の高まりを受けて、DBレギオ(DB Regio)などが2016年に立ち上げたプロジェクトで、既存概念に捉われないイノベーティブな鉄道車両を開発することで、時代のニーズに合った鉄道サービスを提供することを目的としています。現在、同プロジェクトでは、通勤列車用の「IdeasTrainCity」と近郊列車(主にS-Bahn)用の「IdeasTrainRegio」の2つのコンセプトが存在しますが、今回披露されたプロトタイプ車両は近郊列車用となります。

オーストリア連邦鉄道、新型「ナイトジェット」の車内を公開!2023年夏デビュー予定

オーストリア連邦鉄道(Austrian Federal Railways: ÖBB)は6日、ヨーロッパ各都市を結ぶ国際寝台列車「ナイトジェット(Nightjet)」へ導入される新型寝台客車のインテリアを、車両製造元であるシーメンス・モービリティ(Siemens Mobility)のウィーン工場で公開しました。新型ナイトジェットは、2025年末までに合計33編成(7両編成33本)が導入される予定で、まずは2023年夏頃から、人気路線であるウィーンおよびミュンヘンからローマ、ヴェネツィアおよびミラノを結ぶ路線への投入が予定されています。新型ナイトジェットでは、従来車両を使用したナイトジェットと同様に寝台個室、クシェットと呼ばれる簡易寝台個室、普通座席などのサービスが提供されるほか、クシェットの新たな客室設備としてカプセルホテルのような「ミニ・キャビン(Mini Cabin)」も提供されます。

ベルリン・ブランデンブルク都市圏のローカル線に水素で走る電車を導入!2024年末から運行開始

ドイツのベルリン・ブランデンブルク(Berlin Brandenburg)都市圏のローカル鉄道路線を運行するNEB(Niederbarnimer Eisenbahn)は、 シーメンス・モービリティ(Siemens Mobility)の開発した水素で走る鉄道車両「ミレオ・プラスH(Mireo Plus H)」を7編成(2両編成7本)を導入します。同車両は、ベルリン(Berlin)とショルフハイデ(Schorfheide)を結ぶRB27(Heidekrautbahn)線において、2024年12月から運用が開始される予定です。ミレオプラスHは、シーメンスが開発を進めている水素を燃料とする燃料電池車両で、設計最高速度は時速160km、起動加速度は1.1 m/s2(約4.0 km/h/s)、2両編成の場合は一回のフル充填で最大800km走行可能な性能を有しており、今後、非電化区間を走行する中距離列車などへの導入が期待されています。

スイス連邦鉄道、ドイツ直通列車向けの新型電車を7編成発注

スイス連邦鉄道(Swiss Federal Railways: SBB)は6月15日、2026年に予定しているドイツ直通列車サービスの拡大に向けて、最高速度250km/hに対応した新型電車7編成をシュタッドラー・レール(Stadler Rail)に発注しました。今回発注された車両は、2019年から「Giruno」の愛称で運行が開始されているシュタッドラーの動力分散方式の部分低床式高速鉄道車両「SMILE」で、これまでに合計29編成が導入されています。これらの車両は現在、チューリッヒ(Zurich)およびバーゼル(Basel)から世界最長の鉄道トンネルである「ゴッタルド・ベース・トンネル(Gotthard Base Tunnel)」を通り、ミラノ(Milan)、ジェノヴァ(Genova)、ボローニャ(Bologna)、ヴェネツィア(Venice)を結ぶユーロシティ(EuroCity)路線で運行されています(SBB)。