アムトラック(Amtrak)は15日、北東部やパシフィックノースウェストで運行される短・中距離列車において、2026年から営業運転を開始予定の新型車両「AMTRAK AIRO」の概要を発表しました。AMTRAK AIROは、シーメンス・モービリティ(Siemens Mobility)が北米市場向けに開発した車両ブランド「ベンチャー(Venture)」と呼ばれるタイプの車両で、最高速度125mph(約201km/h)での走行性能を有しています。ベンチャーは、フロリダのブライトライン(Brightline)、カリフォルニア州および中西部の州が車両を保有する一部のアムトラック列車、カナダのVIA鉄道(VIA Rail)においてすでに営業運転が開始されていますが、アムトラックの主要路線である北東回廊(Northeast Corridor)発着列車やカスケーズへの投入は初めてなります。
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アムトラック、2025年以降に北東回廊発着列車やカスケーズでデビュー予定の新型車両の内訳とは
アムトラック(Amtrak)は、アムトラック・カスケーズ(Amtrak Cascades)やニューヨーク都市圏を中心とした北東回廊(Northeast Corridor)を発着する列車を中心に、シーメンス(Siemens Mobility Inc.)製の新型車両を最大で213編成(オプション契約の130編成を含む)導入します。この車両は、2025年以降に営業運転を開始する計画で、1970年代から1980年代にかけて製造されたアムフリート(Amfleet)と呼ばれる客車などを順次置き換える予定となっています。なお、新型車両は投入路線の特性に合わせて電気・ディーゼル両用、ハイブリッド、電気式ディーゼルのいずれかの方式で導入される予定となっており、ベース契約分である83編成の内訳が、アムトラックの2022〜2027年度の5ヶ年計画(Five-Year Plans)で明らかになっています。
ニューヨーク地下鉄、川崎車両製の新型地下鉄車両「R211形」のオプション製造分を発注か
ニューヨーク州都市交通局(Metropolitan Transportation Authority: MTA)は24日、来春の営業運転開始を目指して現在試運転が実施されている新型地下鉄車両「R211形」について、第1次オプション製造分となる640両(5両編成128本)の発注を、26日にも確定する見通しであると発表しました。R211形は、Bディビジョン(アルファベット系統)向けの次世代地下鉄車両として、2018年に川崎車両の米国現地法人であるKRC(Kawasaki Rail Car, Inc)に535両が発注されました。この契約には最大で1,077両分のオプションが付随しており、今回、その第1次分として予定されていた全車両が発注されることになります。なお、NYCT(New York City Transit)の調達資料によると、今回のオプション契約の発注予定金額は約17億8,000万ドル(約2,600億円)となっています。
パストレイン、NWK-WTC線の9両編成化に向けて「PA-5形」新造車両の搬入が開始される
マンハッタンとニュージャージー州ジャージーシティ、ニューアークなどを結ぶパストレイン(Port Authority Trans-Hudson: PATH)は、ニューアーク(Newark)駅とワールドトレードセンター(World Trade Center)駅を結ぶNWK-WTC線の9両編成対応工事が2023年ごろに完成するのに合わせ、川崎車両製の新造車両72両を増備する予定となっています。これに先立ち、川崎車両兵庫工場から海上輸送されてきた新造車両の第一陣が11日、ニューアーク港に到着しました。新造車両の搬入は当初2021年ごろから開始される予定でしたが、パンデミックの影響で1年ほどの遅れが生じていました。これらの車両は、今後、川崎車両ヨンカース工場まで陸送され、同工場で艤装工事や各種試験が実施される予定となっています。
ニューヨーク地下鉄、地下トンネル内での通信環境整備をスタート!全線での整備完了は10年後
ニューヨーク市地下鉄(New York City Subway)やスタテンアイランド鉄道(Staten Island Railway: SIR)などを運行するMTA(Metropolitan Transportation Authority)は26日、総軌道延長およそ418マイル(約670km)におよぶ地下トンネル内において、携帯電波の受信ができるよう通信環境の整備をする工事を開始すると発表しました。この工事は、現在ニューヨーク地下鉄およびSIRの地下駅でWi-Fiや携帯電波接続サービスを提供しているトランジットワイヤレス(Transit Wireless)社が実施するもので、整備にかかる費用およそ6億ドル(約820億円)は全額同社負担で実施され、整備完了後に同社が携帯キェリア各社や個別の契約者から得る使用料の一部はMTAにも支払われることになります。また、今回の地下トンネル内の通信環境整備とあわせて、駅構内のWi-Fiサービスを地上駅にも拡大する予定です。
メトロノース鉄道、ニューヘイブン線のラッシュ時間帯に速達急行列車を新設
メトロノース鉄道(Metro-North Railroad: MNR)は10日にダイヤ改正を実施し、コネチカット州のニューヘイブン(New Haven)とニューヨーク・グランドセントラル(Grand Central)駅を結ぶ速達急行列車を新設しました。MNRでは、今年3月にパンデミックからの需要回復に合わせて平日に34列車を増発するダイヤ改正を実施していましたが、今回増発される急行列車は、コネチカット州交通局(Connecticut Department of Transportation: CTDOT)との共同事業として設定されるものになります。同列車は途中、ブリッジポート(Bridgeport)およびスタンフォード(Stamford)のみに停車し、ニューヘイブン・グランドセントラル駅間の所要時間は最速1時間39分となり、これまでの速達列車よりも約10分短縮されます。なお、速達急行列車は平日の朝ラッシュ時ニューヨーク方面3本、夕ラッシュ時ニューヘイブン方面3本の合計6本が設定されます。