アムトラック、2026年にデビュー予定の短・中距離列車向け新型車両「AMTRAK AIRO」の概要を発表!

アムトラック(Amtrak)は15日、北東部やパシフィックノースウェストで運行される短・中距離列車において、2026年から営業運転を開始予定の新型車両「AMTRAK AIRO」の概要を発表しました。AMTRAK AIROは、シーメンス・モービリティ(Siemens Mobility)が北米市場向けに開発した車両ブランド「ベンチャー(Venture)」と呼ばれるタイプの車両で、最高速度125mph(約201km/h)での走行性能を有しています。ベンチャーは、フロリダのブライトライン(Brightline)、カリフォルニア州および中西部の州が車両を保有する一部のアムトラック列車、カナダのVIA鉄道(VIA Rail)においてすでに営業運転が開始されていますが、アムトラックの主要路線である北東回廊(Northeast Corridor)発着列車やカスケーズへの投入は初めてなります。

アムトラック、カスケーズのカナダ直通運転を9月26日から再開!

アムトラックは31日、パンデミックの影響で2020年3月から運休している「カスケーズ(Cascades)」のシアトル〜バンクーバー間の運行を、正式に再開すると発表しました。プレスリリースによると、カナダ直通運転を行う一番列車は、シアトル・キングストリート(King Street)駅を9月26日月曜日午前7時45分に出発し、バンクーバー・パシフィックセントラル(Pacific Central)駅に午前11時45分に到着する予定となっています。なお、カナダ直通運転を行う列車は、当面の間1日1往復での運行となりますが、乗務員の確保や使用車両の調整などができ次第、パンデミック前と同じ1日2往復体制となる予定です。秋の行楽シーズンが本格化するのを前に、カスケーズのカナダ直通運転の再開が決まったことで、シアトル・バンクーバー間の交流が活性化されることが期待されています。

シアトルとバンクーバーが陸路で最速47分?カスカディア高速鉄道構想とは

北アメリカの太平洋岸北西部(Pacific Northwest: PNW)では、カナダのバンクーバー(Vancouver)、ワシントン州シアトル(Seattle)、オレゴン州ポートランド(Portland)を中心としたカスカディア・メガリージョン(Cascadia Megaregion)が形成されています。現在これらの都市間を移動する場合、自動車、飛行機、高速バス、鉄道などが利用できますが、鉄道は運行本数も少なく自動車や飛行機と比較して所要時間も多くかかるため、主要な移動手段と呼ぶには程遠いものとなっています。PNWでは、1990年代から高速鉄道構想が持ち上がりましたが、実際に行われた設備投資は既存のアムトラック・カスケーズへの振り子型客車の導入などにとどまり、その後長らく大きな進捗のない状況が続いていました。

アムトラック、カスケーズのバンクーバー直通運転を9月から再開!

アムトラック(Amtrak)は、6月27日からニューヨークとトロントを結ぶメープルリーフ(Maple Lead)のカナダ直通運転を再開しましたが、シアトル・ポートランドとバンクーバーを結ぶカスケーズ(Cascades)についても、9月からカナダ直通運転を再開すると発表しました。カスケーズのカナダ再開運転については、当初春ごろの再開を目指して準備が進められているとの情報がありましたが、パンデミックの影響による人員不足などが原因で、今年末まで延期されることが発表されていました。9月からの再開について、アムトラックから具体的なスケジュールについての発表はありませんが、CBCニュースの記事によると1日1往復からスタートし、その後の需要に応じて2往復に増発する予定のようです。

バンクーバースカイトレイン、2023年に新型電車「Mark V」が登場

バンクーバーのトランスリンク(TransLink)が運営するスカイトレイン(SkyTrain)は、エキスポライン(Expo Line)およびミレニアムライン(Millennium Line)向けの新型車両「Mark V」を導入します。スカイトレインは、1986年のバンクーバー国際交通博覧会に合わせて1985年に開業したコンピュータ制御での自動運転を行う都市鉄道です。開業当初は現在のエキスポラインのみでしたが、2002年にミレニアムライン、2009年にカナダラインが開業し、現在はコンピューター制御の自動運転を行う鉄道として世界一の路線距離を誇ります。今回導入される新型車両は、旧型車両(Mark I)の置換え、輸送力増強、ミレニアムラインの延伸計画(Broadway Subway Project)用として増備されるもので、合計205両(5両編成41本)が2023年から2027年にかけて導入される予定です。

アムトラック、カスケーズのシアトル・バンクーバー間の運行再開を延期か?

アムトラックは、パンデミック以降長期運休となっている「カスケーズ(Cascades)」のバンクーバー〜シアトル間において、今年2月ごろ、同区間の春頃再開を目指して乗務員訓練などを実施していると同社Facebookページで報じていました。しかし、13日付けのシアトルタイムズなどの報道によると、アムトラックの乗務員や整備士の不足が主な原因として、再開時期を今年末ごろまで延期するようです。カスケーズのシアトル〜バンクーバー間は、同列車の運行区間の中でも海岸線を走る人気の区間で、夏の観光シーズンを目前に控える中、早期の運行再開が期待されていました。