SEPTA、アルストム製の新型路面電車を導入!2027年から既存車両を順次置き換え

フィラデルフィア(Philadelphia)都市圏の公共交通を運営する南東ペンシルベニア交通局(Southeastern Pennsylvania Transportation Authority: SEPTA)は23日、2027年から導入を予定している路面電車/ライトレール路線向けの新型車両について、フランスの車両メーカーである「アルストム(Alstom)」に発注したと発表しました。新型車両はバリアフリーに対応した低床式の連接車両となる予定で、合計150編成(さらにオプションとして最大30編成)が導入される予定で、確定分の発注金額は約7億1,400万ドル(約962億円)となります。これにより、1980年代から使用されている川崎重工製(現川崎車両)の既存車両は2030年末頃までに引退することになります。

アムトラック、2026年にデビュー予定の短・中距離列車向け新型車両「AMTRAK AIRO」の概要を発表!

アムトラック(Amtrak)は15日、北東部やパシフィックノースウェストで運行される短・中距離列車において、2026年から営業運転を開始予定の新型車両「AMTRAK AIRO」の概要を発表しました。AMTRAK AIROは、シーメンス・モービリティ(Siemens Mobility)が北米市場向けに開発した車両ブランド「ベンチャー(Venture)」と呼ばれるタイプの車両で、最高速度125mph(約201km/h)での走行性能を有しています。ベンチャーは、フロリダのブライトライン(Brightline)、カリフォルニア州および中西部の州が車両を保有する一部のアムトラック列車、カナダのVIA鉄道(VIA Rail)においてすでに営業運転が開始されていますが、アムトラックの主要路線である北東回廊(Northeast Corridor)発着列車やカスケーズへの投入は初めてなります。

アムトラック、2025年以降に北東回廊発着列車やカスケーズでデビュー予定の新型車両の内訳とは

アムトラック(Amtrak)は、アムトラック・カスケーズ(Amtrak Cascades)やニューヨーク都市圏を中心とした北東回廊(Northeast Corridor)を発着する列車を中心に、シーメンス(Siemens Mobility Inc.)製の新型車両を最大で213編成(オプション契約の130編成を含む)導入します。この車両は、2025年以降に営業運転を開始する計画で、1970年代から1980年代にかけて製造されたアムフリート(Amfleet)と呼ばれる客車などを順次置き換える予定となっています。なお、新型車両は投入路線の特性に合わせて電気・ディーゼル両用、ハイブリッド、電気式ディーゼルのいずれかの方式で導入される予定となっており、ベース契約分である83編成の内訳が、アムトラックの2022〜2027年度の5ヶ年計画(Five-Year Plans)で明らかになっています。

アムトラック、2022年サマースケジュールを発表!アセラはパンミック以降で最大の運行本数に

アムトラックは夏の繁忙期を前に、ニューヨークとワシントンD.C.などを結ぶ北東回廊(Northeast Corridor)の列車を中心に増発すると発表しました。北東回廊ではパンデミック以降、アセラ(Acela)やノースイーストリージョナル(Northeast Regional)の本数を減らして運行していますが、今回の増発でノースイーストリージョナルについてはパンデミック前の8割まで運行本数を回復させます。また、ビジネス需要の落ち込みで運行本数が激減していたアセラについてもパンデミック以降で最大の運行本数となる予定です。この他、大陸横断列車などについても一部列車を除いてデイリー運行となる予定です。

アムトラック コネクトUS計画(北東回廊編 Part 2)

2021年5月に設立50周年を迎えたアメリカの旅客鉄道公社「アムトラック(Amtrak)」は、2035年に向けた15年ビジョンを示したコネクトUS(Connects US)を公表しました。コネクトUSには39の新設ルートの開設や25の既存ルートの増発などの計画が含まれており、それらを実行するために今後15年間で総額750億ドル(約8.5兆円)にのぼる連邦政府からの資金援助が必要になるとしています。アムトラックの15年ビジョンとして示されている内容は以下のとおりです。

アメリカ北東回廊の超電導リニア計画とは?

アメリカ最大の都市ニューヨークと首都ワシントンD.C.の間は、アメリカ屈指の鉄道大動脈である北東回廊(Northeast Corridor)によって結ばれています。アメリカ唯一の高速列車「アセラ(Acela)」が走る同線には、高速化などの設備投資が重点的に行われてきましたが、最初の区間が開通したのが1830年代と相当古い路線であることから、橋梁やトンネルなどの至る所で老朽化が進んでおり、大規模な修繕が待ったなしの状態です。北東回廊の修繕にはおよそ1兆ドル(100兆円)という巨額のコストがかかるとされており、これだけのコストをかけて修繕しても最高時速250km程度の運行しかできず、大幅な時間短縮も期待できないのが現状です。