ブライトライン、ラスベガスとロサンゼルス近郊を結ぶ高速鉄道の年内着工に向けて大きく前進!

ラスベガスと南カリフォルニア(ロサンゼルス近郊)を結ぶ高速鉄道「ブライトライン・ウェスト(Brightline West)」の計画を進めているブライトライン(Brightline)は9日、同鉄道の建設に関してカリフォルニア州建設労働組合評議会(SBCTC)と南ネバダ建設労働組合と協力していくことで基本合意に至ったと発表しました。ブライトラインは現在、同高速鉄道の年内着工を目指して関係機関との調整を進めており、先月21日には、高速鉄道労働組合との協力関係について合意した覚書を交わしています。また、今月中にはビクターバレー(Victor Valley)とロサンゼルス近郊のランチョ・クカモンガ(Rancho Cucamonga)を結ぶ区間の環境アセスメント結果の公表が予定されているほか、およそ100億ドル(約1兆3,600億円)とされる建設費用の一部について、2021年に成立したインフラ投資・雇用法(Infrastructure Investment and Jobs Act)から資金援助を受けるための申請準備も進められています。

建設が進むカリフォルニア高速鉄道ネットワーク(ベーカーズフィールド〜パームデール編)

全米一の人口を抱えるカリフォルニア州では、サンフランシスコ、ロサンゼルス、サンディエゴ、サクラメントなど、州内の主要都市を最高時速320km以上の高速鉄道で結ぶ「カリフォルニア高速鉄道(California High-Speed Rail: CAHSR)」プロジェクトが進行中です。同プロジェクトはカリフォルニア州高速鉄道局(California High-Speed Rail Authority)が中心となって進められているもので、2008年には、最重要区間であるサンフランシスコ〜ロサンゼルス/アナハイム間の建設費の一部に州の税金を投じることを問う住民投票「Proposition 1A」が承認されました。

ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ高速鉄道の着工は2023年初めごろか

アメリカ連邦鉄道局(Federal Railroad Administration: FRA)は、ブライトラインウェスト(Brightline West)が計画するラスベガスとロサンゼルスを結ぶ高速鉄道のうち、「ケイジョン・パス(Cajon Pass)」と呼ばれる区間の環境レビューを実施中です。この環境レビューは2022年11月まで実施される予定で、無事にFRAの審査を通過すれば、ラスベガスからロサンゼルスまでの高速鉄道ルート実現の可能性が高まることになります。

ブライトラインウェスト ロサンゼルスまでの鉄道ルート確保に向け一歩前進

ラスベガスからカリフォルニア州ビクターバレー(Victor Valley)を結ぶ高速鉄道を計画しているブライトラインウェストは、ビクターバレーからロサンゼルスまでの鉄道ルート確保に向けて関係機関との調整を行なってきました。同社は2021年10月21日に、ビクターバレーからランチョクカモンガ(Rancho Cucamonga)の間約77kmの鉄道建設について、カリフォルニア州運輸局(California State Transportation Agency: CalSTA)、カリフォルニア州政府交通局(California Department of Transportation: CalTrans)およびカリフォルニア高速鉄道(California High-Speed Rail Authority)との間で覚書(Memorandum of Understanding: MOU)を交わしたと発表しました。

ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ高速鉄道計画「ブライトライン・ウェスト」とは

フロリダで都市間鉄道を運行するブライトライン・ホールディングス(Brightline Holdings)は、ラスベガス(Las Vegas)とカリフォルニア州ビクターバレー(Victor Valley)を結ぶ「ブライトライン・ウェスト(Brightline West)」と呼ばれる高速鉄道プロジェクトを計画しています。さらに、将来的にはロサンゼルスの通勤鉄道「メトロリンク(Metrolink)」や建設中のカリフォルニア高速鉄道(California High-Speed Rail)と接続させて、ラスベガスからロサンゼルスまで鉄道のみで移動できるようになる予定です。このプロジェクトが完成すると両都市間が約3時間で結ばれることとなります。