マンハッタンとニューヨーク市北部地域やコネチカット州の各都市などを結ぶメトロノース鉄道(Metro-North Railroad)は、全米第2位の輸送量を誇る通勤鉄道路線です。現在、メトロノース鉄道を傘下に置くMTAは、総工費およそ32億ドル(約4,140億)をかけて、アムトラックが保有するペン・ステーションと同鉄道ニューヘイブン線(New Haven Line)のニューロシェル(New Rochelle)駅付近を結ぶ「ヘルゲート線(Hell Gate Line)」を改良し、同線の一部列車を「ペンシルバニア駅(通称ペン・ステーション: Penn Station)」へ直通させるプロジェクト「ペンステーション・アクセス(Penn Station Access)」を進めています。
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ロングアイランド鉄道、1月25日からグランド・セントラル・マディソン駅への運行を開始!
ニューヨークのマンハッタンとロングアイランドを結ぶ全米最大の通勤鉄道「ロングアイランド鉄道(Long Island Railroad: LIRR)は24日、マンハッタンなどの地下で建設を進めていた「イースト・サイド・アクセス(East Side Access)」において、1月25日(水)から営業列車の運行を開始すると発表しました。始発列車は、クイーンズのジャマイカ(Jamaica)駅を10時45分に出発する急行列車となり、11時7分にグランド・セントラル・マディソン(Grand Central Madison)駅に到着する予定です。なお、今後3週間程度の間は暫定開業期間となる予定で、すべての列車がジャマイカ駅とグランド・セントラル・マディソン駅間での折り返し運転となります。
ニューヨーク市鉄道網のボトルネックを解消する新線「IBX」はライトレール方式での整備が最有力に
ニューヨークの鉄道路線の多くは、都心部であるマンハッタンから放射線状に広がっています。このため、ブルックリンやクイーンズといった人口が集中するエリア間の移動については、現状では地下鉄G系統しか整備されておらず、かねてからこの点がニューヨーク鉄道網の弱点とされてきました。この問題を解決するために、昨年からニューヨーク州のキャシー・ホークル(Kathy Hochul)知事が中心となって本格的な検討が開始されたプロジェクトが「インターボロー・エクスプレス(Interborough Express: IBX)」です。IBXが完成すると、ニューヨーク市外縁部のブルックリンやクイーンズにおいてマンハッタンから放射線状に広がる路線と相互に連絡できるようになり、同市の鉄道広域ネットワークの形成に大きく貢献するものと考えられています。
2023年版、アメリカの鉄道はこうなる!
新年あけましておめでとうございます。2022年のアメリカは、ウィズコロナへの方針転換を明確にしたことにより、国内旅行を中心に旅行需要が急速に回復し、多くの公共交通機関の利用者が前年比を大幅に上回った年となりました。また、2022年に開業が予定されていた複数の大型鉄道プロジェクトのうち、ワシントンメトロシルバーラインのダレス国際空港方面への延伸や、LAメトロの新線のうちKラインについては無事に開業を迎えることができました。一方で、多くの注目プロジェクトは今年以降の開業に持ち越しとなりました。また、昨年注目されていた新型アセラやニューヨーク地下鉄の新型車両デビューについても、今年以降の営業運転開始にずれ込むこととなりました。
ロングアイランド鉄道、イーストサイドアクセス開業後の運行スケジュールを発表!
ニューヨーク近郊の通勤鉄道路線であるロングアイランド鉄道(Long Island Railroad: LIRR)は2日、今年12月に予定されている「イーストサイドアクセス(East Side Access: ESA)」の開業を前に、新スケージュールの素案を発表しました。イーストサイドアクセスは、現状マンハッタンの起点がペンステーション(Penn Station)のみとなっているロングアイランド鉄道を、マンハッタンイーストサイドの鉄道拠点であるグランドセントラル駅に直通させるためのプロジェクトで、完成するとおよそ半数の乗客がグランドセントラル利用に移行するとみられています。今回発表された新スケジュールでは同鉄道史上最大規模の増発が実施される予定で、マンハッタンの2大ターミナルを活用することで、平日の運行本数を現状のおよそ4割増(665本から929本)とする大胆なダイヤ改正が実施されることとなります。
ニューヨーク地下鉄の1日利用者数がパンデミック以降で最高を更新
ニューヨークの地下鉄などを運行するニューヨーク州都市交通局(Metropolitan Transit Authority: MTA)は、5月5日(木曜日)の地下鉄利用者数がパンデミックが始まって以降の最高となる約350万人を突破したと発表しました。ニューヨーク地下鉄の利用者数は、ワクチン接種が進むにつれ回復傾向が続き昨年10月後半には330万人台まで回復し、12月9日には約342万人を記録しました。しかし、その後のオミクロン株の流行を受けて再び利用者数が減少に転じていました。なお、ニューヨーク地下鉄以外では、ロングアイランド鉄道、メトロノース鉄道においても同様の傾向がみられるようです。