アメリカの首都ワシントンD.C.からバージニア州の州都リッチモンド(Richmond)までを結ぶ鉄道路線では、「DC2RVA(DC to Richmond Southeast High Speed Rail)」と呼ばれる都市間鉄道プロジェクトが進行中です。DC2RVAは、アメリカ合衆国運輸省が指定する「南東高速鉄道回廊(Southeast High Speed Rail Corridor: SEHSR)」の整備を目的として、ワシントンD.C.からノースカロライナ州シャーロット(Charlotte)までの区間で進められている既存鉄道インフラ改良プロジェクトの一つとなっています。同プロジェクトが完了すると、ワシントンD.C.とリッチモンドを結ぶ都市間列車が毎時1本運行に増発されるほか、同区間の最高速度が79mph(127km/h)から90mph(145km/h)へ引き上げられる予定です。
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アムトラック、2026年にデビュー予定の短・中距離列車向け新型車両「AMTRAK AIRO」の概要を発表!
アムトラック(Amtrak)は15日、北東部やパシフィックノースウェストで運行される短・中距離列車において、2026年から営業運転を開始予定の新型車両「AMTRAK AIRO」の概要を発表しました。AMTRAK AIROは、シーメンス・モービリティ(Siemens Mobility)が北米市場向けに開発した車両ブランド「ベンチャー(Venture)」と呼ばれるタイプの車両で、最高速度125mph(約201km/h)での走行性能を有しています。ベンチャーは、フロリダのブライトライン(Brightline)、カリフォルニア州および中西部の州が車両を保有する一部のアムトラック列車、カナダのVIA鉄道(VIA Rail)においてすでに営業運転が開始されていますが、アムトラックの主要路線である北東回廊(Northeast Corridor)発着列車やカスケーズへの投入は初めてなります。
アムトラック、2025年以降に北東回廊発着列車やカスケーズでデビュー予定の新型車両の内訳とは
アムトラック(Amtrak)は、アムトラック・カスケーズ(Amtrak Cascades)やニューヨーク都市圏を中心とした北東回廊(Northeast Corridor)を発着する列車を中心に、シーメンス(Siemens Mobility Inc.)製の新型車両を最大で213編成(オプション契約の130編成を含む)導入します。この車両は、2025年以降に営業運転を開始する計画で、1970年代から1980年代にかけて製造されたアムフリート(Amfleet)と呼ばれる客車などを順次置き換える予定となっています。なお、新型車両は投入路線の特性に合わせて電気・ディーゼル両用、ハイブリッド、電気式ディーゼルのいずれかの方式で導入される予定となっており、ベース契約分である83編成の内訳が、アムトラックの2022〜2027年度の5ヶ年計画(Five-Year Plans)で明らかになっています。
ワシントンメトロ、ダレス国際空港への延伸区間は11月後半までに開業か!
ワシントンメトロ(WMATA)は19日、開業が遅れていたシルバーラインのダレス国際空港(Dulles International Airport)方面への延伸区間について、11月後半のホリデーシーズン(Thanksgiving)が始まる前に営業運転を開始できるとの見通しを示しました。同延伸区間では、すでに実際のダイヤを想定した試運転などが2週間にわたって実施され、現在、ワシントン地下鉄安全委員会(WMSC)による最終認可待ちの状態となっています。また、昨年のブルーラインでの脱線事故の影響で、主力車両である7000形車両の車両不足が依然として続いていることから、新線開業によって他路線における更なる車両不足の影響が及ばぬよう、7000形車両の第3期営業運転復帰計画(Phase 3 Return to Service Plan)がWMSCによって承認されてからの開業となるようです。
ワシントンメトロ、ダレス国際空港延伸に向けた準備が進行中!開業は今秋以降に
ワシントンメトロ(Washington Metropolitan Area Transit Authority: WMATA)は23日、シルバーライン(Silver Line)の延伸工事を行なっているワシントン都市圏空港局(Metropolitan Washington Airports Authority: MWAA)から、列車運行などに必要な権限をWMATAに移行する手続きが完了したと発表しました。この手続きの完了は、延伸区間の開業に向けた準備が最終段階に入ったことを意味しており、今後実施される各種試運転などにおいて安全基準を全てクリアできれば、いよいよ開業の運びとなります。なお、延伸区間の正式な開業日はまだ発表されていませんが、WMATAでは早ければ今秋にも開業できるとしています。
ワシントンD.C.ユニオンステーション拡張プロジェクト、新完成イメージを公開!
アムトラックの利用者数で全米第2位を誇るワシントンD.C.ユニオンステーションでは、2040年の長期計画として駅の大規模拡張プロジェクト「ワシントン・ユニオンステーション・拡張プロジェクト(Washington Union Station Expansion Project)」が計画されています。当初計画では、2028年の完成を目指していましたが、地権者との調整、パンデミック、環境アセスメントの準備書(DEIS)に対するパブリックコメントの結果を受けた計画の大幅な修正などによる遅れから、現在は2040年の完成を目指しています。そんなユニオンステーション拡張プロジェクトについて、実施主体である連邦鉄道局(Federal Railroad Administration: FRA)は、これまで公開されていた完成イメージから大きく変更が加えられた新たな完成イメージを公開しました。