アムトラックの利用者数で全米第2位を誇るワシントンD.C.ユニオンステーションでは、2040年の長期計画として駅の大規模拡張プロジェクト「ワシントン・ユニオンステーション・拡張プロジェクト(Washington Union Station Expansion Project)」が計画されています。当初計画では、2028年の完成を目指していましたが、地権者との調整、パンデミック、環境アセスメントの準備書(DEIS)に対するパブリックコメントの結果を受けた計画の大幅な修正などによる遅れから、現在は2040年の完成を目指しています。そんなユニオンステーション拡張プロジェクトについて、実施主体である連邦鉄道局(Federal Railroad Administration: FRA)は、これまで公開されていた完成イメージから大きく変更が加えられた新たな完成イメージを公開しました。
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ニューヨーク地下鉄、タイムズスクエア駅の新エントランスが共用開始
MTAは、ニューヨーク地下鉄のタイムズスクエア(42 St-Times Square)駅の新エントランスの共用を開始しました。新エントランスは、多くの地下鉄路線が集結する42ストリートの利便性向上を目的としたプロジェクト「42ストリート・コネクション(42 St Connection)」の一環として整備されたものです。同プロジェクトでは、これまでにタイムズスクエアとグランドセントラル(Grand Central)を結ぶ42ストリートシャトル(42 Street Shuttle)の拡張・更新工事をはじめ、タイムズスクエア駅およびグランドセントラル(Grand Central)駅のバリアフリー化工事、さらにタイムズスクエアとブライアントパーク(Bryant Park)を結ぶ改札内連絡通路の整備などが実施されています。今回の新エントランスの共用開始により、およそ3年間をかけて進められた同プロジェクトが完了することになります。
カリフォルニア高速鉄道と同時期の開業を目指す「BARTシリコンバレー・フェーズ2」とは?
サンフランシスコ・ベイエリアの都市鉄道であるベイエリア高速鉄道(Bay Area Rapid Transit: BART)は、2009年よりシリコンバレーの中心地であるサンノゼエリアへの延伸工事を進めています。これまでに、2017年にフリーモント(Fremont)〜ウォームスプリングス(Warm Springs)間の約8.7 km、2020年にウォームスプリングス〜ベリエッサ(Berryessa/North San Jose)間の約16kmが開業しています。現在は、シリコンバレー延伸プロジェクトの最終段階となるサンノゼ・ダウンタウンへの延伸計画「BARTシリコンバレー・フェーズ2(BART Silicon Valley Phase II)」が進められており、カリフォルニア高速鉄道のシリコンバレー区間と同じ2031年ごろの開業が予定されています。
急成長が続くシャーロットで建設中の「ゲートウェイステーション」とは?
アメリカ南部ノースカロライナ州最大の都市シャーロット(Charlotte)は、人口約90万の都市でありながら全米第二の金融センターとしても有名な都市です。近年はエネルギー産業やIT産業の集積もすすみ、程よい都会でありながら、生活費も他のアメリカの大都市ほど高騰していないなどの理由から急成長が続いている都市となっています。またパンデミック以降は、ニューヨーク都市圏などからの人口流入が加速していることで、この傾向はさらに顕著になっています。そんなシャーロットでは、今後も予想される人口増加に対応するため、ライトレール路線の整備などをはじめとする様々な公共交通整備プロジェクトが進行中です。
ロサンゼルス国際空港、2028年夏季オリンピックに向けて新ターミナルなどを整備
ロサンゼルスでは、2028年に開催される夏季オリンピックに向けて様々なインフラ整備が進行中です。中でも、空の玄関口であるロサンゼルス国際空港(LAX)については、パンデミック前の年間旅客数で世界第3位をほこっていた空港でありながら、ターミナルへ直結する鉄道アクセスがないという最大の問題を解消するため、新交通システムの建設やLAメトロの新線建設工事などが急ピッチで進められています。そんな中、LAXを管理・運営するロサンゼルス・ワールドエアポーツ(Los Angeles World Airports: LAWA)は、2028年夏季オリピックの開催に合わせて新たなターミナルおよびコンコースを整備する計画「誘導路およびターミナル近代化プロジェクト(Airfield and Terminal Modernization Project: ATMP)」を進めています。
ワシントンDC、首都の玄関口「ユニオンステーション」の大規模再開発が水面下で進行中
アメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.の玄関口であるユニオンステーション(Union Station)は、アムトラック(Amtrak)、MARC、VRE、ワシントンメトロ、高速バスなどが発着する全米屈指の鉄道ターミナル駅として有名です。また、築100年以上の格調高い駅舎はワシントンD.C.を訪れる観光客にも非常に人気で、同駅を訪れる人は年間約3,700万人(パンデミック前)にもおよびます。そんなユニオンステーションは、同駅に本社を置くアムトラックにとってもニューヨーク・ペンステーションに次ぐ重要拠点となっており、2012年に20年後の将来を見据えた大規模再開発のための「セカンドセンチュリー・マスタープラン(2nd Century Master Plan)」を発表しています。