日立、カナダのトロントで計画が進む「オンタリオ線」の車両製造、運行システムなどを共同受注!

日立製作所は17日、カナダ最大の都市トロントで計画中の「オンタリオ線(Ontario Line)」の車両製造、運行システム、さらに開通後30年間にわたるオペレーションおよびメンテナンスを、グループ会社である日立レール(Hitachi Rail)を中心とするコンソーシアム「Connect 6ix」が90億カナダドル(約9,500億円)で受注したと発表しました。オンタリオ線は、トロント交通局(Toronto Transit Commission: TTC)の地下鉄ライン1の混雑緩和や鉄道ネットワークの拡充などを目的として、オンタリオ州政府の機関であるインフラストラクチャー・オンタリオ(Infrastructure Ontario)およびメトロリンクス(Metrolinx)が計画を進めている地下鉄路線です。

マージーレール、バッテリー走行にも対応した新型電車「クラス777」

イギリスの主要都市リバプール(Liverpool)の都市鉄道ネットワーク「マージーレール(Merseyrail)」では、2022年末から新型電車「クラス777」の運行が開始される予定です。クラス777は、スイスの車両メーカー「シュタッドラー(Stadler Rail AG)」の地下鉄車両ブランド「メトロ(METRO)」をベースにした第三軌条方式の新型電車で、合計53編成を導入して老朽化が進む既存車両全てを置き換える計画です。また、一部の車両は非電化区間への直通運転を想定してバッテリー走行が可能なタイプ(Independent Powered Electrical Multiple Unit: IPEMU)として導入される予定で、既存のインフラを最大限活用しながら都市鉄道の利便性を向上できる車両として注目されています。

日立、ミラノ地下鉄向けの新型車両を受注!2024年春に1号線から運行開始予定

日立製作所のグループ会社である日立レール(Hitachi Rail)は7日、ミラノ市交通公社(Azienda Trasporti Milanesi: ATM)からミラノ地下鉄1号線、2号線、3号線向けに、最大46編成(276両)の地下鉄車両を、最大3億6,800万ユーロ(約534億円)で納入する包括契約を締結したと発表しました。新型車両は2024年春から1号線で順次営業を開始する予定で、同線には合計126両(6両21本)が導入されます。なお、1号線向けに導入される21編成の契約金額は1億6,800万ユーロ(約244億円)となります。ミラノ市交通公社では、最新技術の導入による持続可能な公共交通システムの実現に向けた大型投資計画を進めており、今回の新型車両導入もその一環として進められるものです。

アムトラック、2025年以降に北東回廊発着列車やカスケーズでデビュー予定の新型車両の内訳とは

アムトラック(Amtrak)は、アムトラック・カスケーズ(Amtrak Cascades)やニューヨーク都市圏を中心とした北東回廊(Northeast Corridor)を発着する列車を中心に、シーメンス(Siemens Mobility Inc.)製の新型車両を最大で213編成(オプション契約の130編成を含む)導入します。この車両は、2025年以降に営業運転を開始する計画で、1970年代から1980年代にかけて製造されたアムフリート(Amfleet)と呼ばれる客車などを順次置き換える予定となっています。なお、新型車両は投入路線の特性に合わせて電気・ディーゼル両用、ハイブリッド、電気式ディーゼルのいずれかの方式で導入される予定となっており、ベース契約分である83編成の内訳が、アムトラックの2022〜2027年度の5ヶ年計画(Five-Year Plans)で明らかになっています。

ニューヨーク地下鉄、川崎車両製の新型地下鉄車両「R211形」のオプション製造分を発注か

ニューヨーク州都市交通局(Metropolitan Transportation Authority: MTA)は24日、来春の営業運転開始を目指して現在試運転が実施されている新型地下鉄車両「R211形」について、第1次オプション製造分となる640両(5両編成128本)の発注を、26日にも確定する見通しであると発表しました。R211形は、Bディビジョン(アルファベット系統)向けの次世代地下鉄車両として、2018年に川崎車両の米国現地法人であるKRC(Kawasaki Rail Car, Inc)に535両が発注されました。この契約には最大で1,077両分のオプションが付随しており、今回、その第1次分として予定されていた全車両が発注されることになります。なお、NYCT(New York City Transit)の調達資料によると、今回のオプション契約の発注予定金額は約17億8,000万ドル(約2,600億円)となっています。

2024年から米国初の燃料電池電車が走る予定の新路線「アロー」が開業!

カリフォルニア州の南部に位置するサンバーナーディーノ郡では、サンバーナーディーノ郡運輸局(San Bernardino County Transportation Authority: SBCTA)が中心となり整備を進めてきた新路線「アロー(Arrow)」が、24日に開業しました。アローは、レッドランズ(Redlands)とサンバーナーディーノ(San Bernardino)の間、およそ9マイル(約14km)の区間を結ぶ全線非電化の鉄道路線で、サンバーナーディーノ・ダウンタウン駅では、メトロリンクのサンバーナーディーノ線(San Bernardino Line)と接続しています。これにより、レッドランズとロサンゼルス・ユニオンステーションまでが鉄道で結ばれることになります。なお、平日の朝にレッドランズからロサンゼルス方面、夕方にロサンゼルスからレッドランズ方面に向かう急行列車が一本ずつ運行され、同区間が約90分で結ばれます。