ブライトライン、今年開業予定のオーランド国際空港駅の完成イメージを公開!

フロリダ州のマイアミとウェストパームビーチを結ぶ民間旅客鉄道「ブライトライン(Brightline)」は9日、ウェストパームビーチからオーランド国際空港までのおよそ170マイル(約270 km)の延伸プロジェクトによって開業する、オーランド国際空港駅の完成イメージを公開しました。ブライトラインは、アメリカの旅客鉄道のイメージを一新する革新的なサービスを提供している鉄道会社として注目されており、今回完成イメージが公開されたオーランド国際空港駅のおいても、同社がすでに他の駅で展開している無人決済が可能なコンビニ「MRKT」、オリジナルカクテルや軽食などを提供するバー「Mary Mary」、プレミアムクラス利用者向けのラウンジサービスなどが提供される予定です。

日立の英国向け高速鉄道車両「クラス395」が2023年から順次リニューアルを開始

鉄道車両リース会社のエバーショルト・レール(Eversholt Rail)、サウスイースタン(Southeastern)、および日立レール(Hitachi Rail)は、2009年から運行を開始した「ジャベリン(Javelin)」の愛称を持つ高速鉄道車両「クラス395(Class 395)」について、約2,700万ポンド(約45億円)を投じてリニューアルを実施すると発表しました。クラス395は、山口県下松市にある日立製作所笠戸事業所で製造された高速鉄道車両で、日本の車両メーカーが初めて英国向けの高速鉄道車両を製造したということで注目を集めました。同車両は、これまでに合計174両(6両編成29本)が製造され、ロンドン・セントパンクラス(London St Pancras)駅から英仏海峡トンネル入り口までを結ぶ高速新線「ハイスピード1(High Speed 1: HS1)」などで運行されています。なお、リニューアル工事は2023年3月から開始される予定です。

ドイツ鉄道、ベルリンとアムステルダムを結ぶ国際列車などに導入予定の「ICE L」とは

ドイツ鉄道(Deutsche Bahn: DB)は、2024年10月からベルリンとアムステルダムを結ぶ国際列車に、ステップレスで乗降可能なICE車両「ICE L(Low floor)」を投入する予定です。同車両は、インターシティ(IC)として運行されている長距離列車の高速化や旧式車両の置き換えなどを目的として開発された車両で、2019年にスペインの車両メーカー「タルゴ(Talgo)」に合計23編成(17両編成23本)が発注されました。ICE Lは、同社の高速車両ブランド「タルゴ230(Talgo 230)」がベースの連接式客車となっており、最高速度は230km/hに対応しているほか、重心の低いタルゴ車両の特徴を生かして、ICEの車両としては初となるステップレスでの乗降が可能な車両となります。また、動力集中方式が採用されているため、電気・ディーゼル両用機関車を連結することで非電化区間の走行にも対応する予定です。

フランス国鉄、第4世代のTGV車両となる「TGV M」を追加発注!2024年以降にデビュー予定

フランス国鉄(SNCF)は8月18日、2024年からTGV(フランスの高速鉄道)の主要路線である「南東高速線(LGV Sud-Est: LN 1)」などへの導入が予定されている新型車両「TGV M(Mはモジュラーの頭文字)」を、15編成追加発注したと発表しました。TGV Mは、SNCFとフランスの車両メーカーであるアルストムが第4世代のTGV車両として2016年から共同開発を開始したもので、2018年に100編成が発注されました。なお、同車両のアルストムにおけるブランド名は「アヴェリア・ホライゾン(Avelia Horizon)」となっています。TGV Mのプロトタイプ車両は2022年後半から試運転を開始する予定で、量産車両は2033年にかけて導入される予定です。

カリフォルニア高速鉄道、サンフランシスコ・サンノゼ間の環境アセスメントが終了!

カリフォルニア高速鉄道局(California High-Speed Rail Authority: CHSRA)は18日、サンフランシスコとサンノゼを結ぶ全長約43マイル(69km)の区間について、環境アセスメントの評価書(Final EIR/EIS)を承認したと発表しました。これにより、カリフォルニア高速鉄道の第1期整備区間であるサンフランシスコとロサンゼルス・アナハイムを結ぶ全長500マイル(805km)におよぶ区間うち、およそ8割にあたる420マイル(676km)の区間において環境アセスメントが終了したことになります。また、2030年までに先行開業を目指すベーカーズフィールド(Bakersfield)〜マーセド(Marced)間についても動きがあり、最後まで未着工となっていた52.4マイル(84km)の区間の構造物設計などを実施する事業者が決定しました。

将来の高速鉄道化を見据えたアメリカ南東部で進む都市間鉄道プロジェクト(概要編)

全米第8位(2021年時点)の都市圏人口を抱えるアトランタ都市圏をはじめとして、今後も大幅な人口増加が見込まれるアメリカ南東部では、「南東回廊(Southeast Corridor)」と呼ばれる高速鉄道(高速陸上交通)整備構想が進められています。南東回廊の地域特性として、車中心の都市開発が進められてきたことで都市間鉄道がほぼ消滅してしまっていること、一定の需要が見込まれるアトランタ〜マイアミ、アトランタ〜ワシントンD.C.といった大都市圏同士の都市間距離が東京〜福岡間とほぼ同じ900km程度あるため、高速鉄道の利点を最大限に発揮できないことがあげられます。そのため南東回廊の整備にあたっては、まずワシントンD.C.、アトランタ、マイアミ都市圏における都市間鉄道ネットワークを強化することからスタートし、最終的に広域ネットワークを構築することを目指してプロジェクトが進められています。