北アメリカの太平洋岸北西部(Pacific Northwest: PNW)では、カナダのバンクーバー(Vancouver)、ワシントン州シアトル(Seattle)、オレゴン州ポートランド(Portland)を中心としたカスカディア・メガリージョン(Cascadia Megaregion)が形成されています。現在これらの都市間を移動する場合、自動車、飛行機、高速バス、鉄道などが利用できますが、鉄道は運行本数も少なく自動車や飛行機と比較して所要時間も多くかかるため、主要な移動手段と呼ぶには程遠いものとなっています。PNWでは、1990年代から高速鉄道構想が持ち上がりましたが、実際に行われた設備投資は既存のアムトラック・カスケーズへの振り子型客車の導入などにとどまり、その後長らく大きな進捗のない状況が続いていました。