テキサス州では、ダラス・ヒューストン間を約90分で結ぶ高速鉄道の建設が計画されており、事業主体となるテキサスセントラル(Texas Central)社は、ノース・テキサス駅、ブラゾス・バレー駅、ヒューストン駅の3駅を設置する予定です。今回、テキサスセントラル鉄道の建設予定地の現状を見てきましたのでフォトレポします。
ノーステキサス駅(仮称)
ノーステキサス駅の完成イメージです。
ノーステキサス駅の建設予定地周辺です。現在は何もない更地となっています。
ノーステキサス駅建設予定地のエリアはシダーズ(Cedars)と呼ばれ、過去には富裕層が住むエリアだった時期もあるそうですが、現在はその面影はほとんど残っていません。最近では、アートギャラリーや新しい集合住宅など増えつつあり、歩行者に優しい空間を形成するためのプロジェクトが進められています。
角度を変えてコンベンションセンター方面を見た様子です。展望タワーの見える方向に進むと、フォートワース方面へのTRE(Trinity Railway Express: TRE)の列車やアムトラックの長距離列車が発着するユニオン・ステーションがあります。新駅建設予定地からユニオン・ステーションまでは距離があるので、TREの列車の延伸が計画されているようです。
ダート(Dallas Area Rapid Transit: DART)のコンベンションセンター駅です。高速鉄道の駅建設予定地からは高速道路を挟んで少し離れた場所にありますが、ペデストリアンデッキで結ばれるようです。ダラスは超車社会なので、高速鉄道利用者のほとんどはパーク・アンド・ライドを利用すると予想されます。したがって、DARTとの乗り継ぎをかなり工夫しない限り、自家用車の利用者の分散は難しそうです。
Source: Texas Central
ブラゾス・バレー駅
ブラゾス・バレー駅は、テキサスセントラル鉄道で唯一設置が計画されている中間駅です。新駅設置予定地から車で西方向に30分ほどのところに、学生数で全米一・二位を争うテキサスA&M大学(Texas A&M University)があるカレッジタウンがあり、当駅とのシャトルバスサービスも検討されています。
現在、駅建設予定地周辺は何もありません。
周辺にはガソリンスタンドがある程度です。
テキサスセントラル鉄道が開通したらこの辺も様変わりすることかと思います。
ブラゾス・バレー駅とのシャトルサービスが計画されているテキサスA&M大学です。大学のフットボールスタジアムもあります。
Source: Texas Central
ヒューストン駅
ヒューストン駅は、ダウンタウンエリアからは少し離れたところに建設されます。基本的に自家用車などでの集客を想定しているため、エネルギー回廊(Energy Corridoe)、メディカルセンター(Medical Center)などの主要ビジネスセンターや、成長が期待できるヒューストン北西エリアへの高速道路アクセスが良いことなどから、この場所が選ばれたようです。
こちらは駅の建設が予定されているエリアです。周辺は、かなり殺風景な印象です。
現在は、敷地内でノースウェストモールという寂れたモールが細々と営業していますが、高速鉄道の建設が開始されればこの場所も閉鎖されるかと思われます。
ノースウェストモールのエントランス。
古びたアンティークショップもあります。この辺りには大規模な駐車場が建設されます。
モールの駐車場からは複雑に絡み合うインターステート610号線が見えます。テキサスセントラルのヒューストン駅周辺にはライトレールなどが通っていないため、基本的にはパーク・アンド・ライドやカーシェアサービスなどでのアクセスとなりそうです。
ヒューストン北西部のエリアからダウンタウン方面に向かって車で走行しているところです。ヒューストン周辺にはこのような片側6車線規模の高速道路が多く整備されています。
インターチェンジも何層にもなっていて迫力満点です。
Source: Texas Central
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