アイルランド国鉄(Irish Rail)は、今後10年間で最大750両の導入を予定している「ダブリン高速輸送(Dublin Area Rapid Transit: DART)」向けの次世代通勤車両について、フランスのアルストム(Alstom)を製造者に決定したと発表しました。次世代通勤車両は、まず初期車として5両編成の電車6本、同じく5両編成の蓄電池電車13本の合計95両が2024年までに導入される予定です。その後、価格を抑えた量産車が登場する予定となっています。また、この契約には納車時から15年間のアルストムによるサポートなども含まれます。
エクステリア
次世代通勤車両はアルストムのX’TrapolisシリーズをDARTの規格に対応させたものとなります。先頭部分は全面グリーンの流線型に流行りのLEDヘッドライトが採用され、インパクトのあるデザインとなっています。側面は白を基調としてドア部分はグレー、窓周りはブラックに塗り分けられておりスマートな印象です。
インテリア
車内もグリーンを基調としたデザインとなっています。座席はクロスシートが基本となっており、一部はボックスシートとなっています。
車内案内表示装置は、横長のディスプレイが採用されるようです。また、車両間の通り抜けもできるようになっています。
ベビーカーなどを置くファミリースペースでしょうか。なお、充電用設備はスマートフォン用だけでなく、電動スクーターや電動自転車の充電にも対応したものも設置される予定です。
車椅子用スペースです。
車両紹介ビデオ
DART+プログラム
今回導入される次世代通勤車両は、DARTの鉄道ネットワークを現在の総延長50kmから150kmに拡張するDART+プログラム(DART+ Programme)の一環として導入されるものとなります。DART+プログラムでは、ダブリン都市圏の鉄道の輸送力増強、信頼性向上などを行うことで、都市圏内の移動手段としての鉄道の役割を高めると同時に、気候変動などの社会問題に対応することを目標としています。消費電力の少ない新型電車および蓄電池電車の導入は、気候変動対策として重要な役割を果たすことになります。
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