LAメトロ・リージョナルコネクター(LA Metro Regional Connector)は、ダウンタウンLA付近の起点駅が異なるゴールドライン(Gold Line)とブルー・エキスポライン(Blue/Expo Line)を相互乗入れさせるためのライトレール新線建設プロジェクトです。建設区間はゴールドラインのリトルトーキョー/アーツ・ディストリクト駅(Little Tokyo/Arts District)からエキスポ/ブルーラインの7thストリート・メトロセンター駅(7th Street/Metro Center)までの1.9マイル(約3km)となっています。
短距離ですが全線地下路線となるため、総事業費約17億5,600万ドル(約1,800億円)のビッグプロジェクトです。完成予定の2022年には、サンタモニカ、ロングビーチ、パサデナ、イーストLA間の相互アクセスが大幅に改善されます。また、直通運転による運行体系の見直しに合わせて路線名をアルファベット名に変更、統一する予定です。それでは、リージョナルコネクターの開通によってロサンゼルスでの移動がどのように便利になるかを見ていきましょう。
サンタモニカ、パサデナ、ロングビーチなどの相互アクセスが向上
現在、パサデナなどを通るゴールドラインからエキスポライン(サンタモニカ方面)およびブルーライン(ロングビーチ方面)を乗り継ぐ場合、ダウンタウンLAでレッド/パープルラインへの乗換えが必要です。リージョナルコネクターの開通で、現在のゴールドラインとエキスポ/ブルーラインとの間で直通運転が可能になるため、パサデナ、サンタモニカ、ロングビーチなどの相互アクセスが向上します。
リージョナルコネクター開通後の運行体系は以下のようになります。直通運転により現在の3路線から2路線に集約され、路線名もAラインおよびEラインに変更されます。
- Aライン:アズサ(パサデナ)方面 ⇄ ロングビーチ方面
- Eライン:サンタモニカ方面 ⇄ イーストLA方面
ライトレール各線からダウンタウンLAエリアの主要施設へのアクセスが向上
リージョナルコネクターの開通で、ダウンタウンLAエリアに2つのライトレール新駅が誕生します。これにより、サンタモニカ、パサデナ、ロングビーチなどライトレール各線の沿線からダウンタウンLAのほぼ全ての主要施設へダイレクトにアクセスできるようになります。
ヒストリック・ブロードウェイ駅(2nd Street/Broadway付近)
ヒストリック・ブロードウェイ駅(Historic Broadway)の周辺には、ロサンゼルス市庁舎、カリフォルニア州政府交通局、ロサンゼルス市警察本部など数多くの行政機関が集中しています。
ヒストリック・ブロードウェイ駅の完成イメージです。
建設中のヒストリック・ブロードウェイ駅(2018年撮影)です。
グランドアベニュー・アーツ/バンカーヒル駅(2nd Pl/Hope St付近)
グランドアベニュー・アーツ/バンカーヒル駅(Grand Av Arts/Bunker Hill)は、人気の博物館ザ・ブロード(The Broad)やウォルト・ディズニー・コンサートホールの最寄駅となります。
グランドアベニュー・アーツ/バンカーヒル駅の完成イメージです。
建設中のグランドアベニュー・アーツ/バンカーヒル駅(2018年撮影)です。
サンタモニカ、ロングビーチ方面からリトルトーキョーエリアがダイレクトに繋がる
リトルトーキョー/アーツ・ディストリクト駅は、その名のとおりロサンゼルスの日本人街の最寄駅です。最近は再開発が盛んで、駅周辺にはアートギャラリー、オシャレなカフェやバー、ロフト住宅などがあり、デザイナーやアーティストに人気のエリアとなっています。現在はゴールドラインのみの駅ですが、リージョナルコネクターの開通後はサンタモニカ、ロングビーチ方面からも乗り換えなしでアクセス出来るようになります。
リトルトーキョー/アーツ・ディストリクト駅の完成予想イメージです。駅出入口周辺はオープンスペースとなるようです。
建設中のリトルトーキョー/アーツ・ディストリクト駅(2018年撮影)です。大きな地下空間を見ることができます。
既存のリトルトーキョー/アーツ・ディストリクト駅(2018年撮影)です。
当ブログではリージョナルコネクターの開通で利便性が向上するLAメトロについて今後も注目していきます。
Source: LA Metro
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