スウェーデン国鉄(Statens järnvägar aktiebolag: SJ)は8日、中距離の都市間を結ぶ「リージョナル列車(Regionaltåg)」に導入予定の新型車両について、スペインの車両メーカーCAF(Construcciones y Auxiliar de Ferrocarriles)に正式に発注したと発表しました。新型車両は、CAFの通勤車両ブランドCIVITYの寒冷地仕様であるCIVITY NORDICをベースとしたもので、最高速度200km/h運転にも対応した車両となります。導入本数は今回の確定発注分が25編成(5両編成25本)、オプション契約分が35編成となっており、2026年から主にストックホルム(Stockholm)やヨーテボリ(Gothenburg)などを起点とする路線に投入される予定です。
SJでは、同年から高速列車向けにも新型車両(Zefiro Express)の導入を予定しており、今回のリージョナル列車への新型車両導入や現在進行中のX2000のリニューアルなどと合わせて、スウェーデンの鉄道車両の近代化がより一層進むことになります。
新型車両が投入される路線
リージョナル列車の新型車両は、2026年から主に以下の都市を結ぶ路線に投入される予定です。
- ストックホルム(Stockholm)〜ヴェステロース(Västerås)〜エレブルー(Örebro)〜シェブデ(Skövde)〜ヨーテボリ(Gothenburg)
- ストックホルム(Stockholm)〜ウプサラ(Uppsala)
- リンシェーピング(Linköping)〜ノーショーピング(Norrköping)〜ストックホルム(Stockholm)〜アーランダ(Arlanda)〜ウプサラ(Uppsala)〜イェブレ(Gävle)〜ユースダール(Ljusdal)
- カルマル(Kalmar)〜ヨーテボリ(Gothenburg)
車両デザイン
エクステリア
現在のところ唯一公開されている新型車両のエクステリアイメージです。最近の新型車両の定番であるLEDヘッドライトが採用されており、カラーリングは窓周りや乗降ドアをブラック塗装とした斬新でカッコいいデザインです。また、車両の状態を常時監視しながらメンテナンス時期を最適化してくれるシステムを搭載することで、車両の信頼性を大幅に向上させる予定です。
インテリア
車内は木材と落ち着きのあるLED照明で北欧らしさが感じられる内装となっています。なお、LED照明については、天候や乗車人数などによって明るさを最適な状態にする機能も装備される予定です。
車内通信機器は5G対応となり、窓ガラスには電波を効率良く吸収するガラスを採用することで、車内での高速インターネット接続が可能となる予定です。
スウェーデン国鉄CAF CIVITY NORDIC車両の概要
運行者 | スウェーデン国鉄(Statens järnvägar aktiebolag: SJ) |
製造者 | CAF(Construcciones y Auxiliar de Ferrocarriles) |
導入編成 | 25編成(5両編成25本)※最大60編成 |
車両番号 | – |
定員 | 約330席(3編成併結によって最大約1,000席まで対応可能) |
営業開始(予定) | 2026年〜 |
運行路線 | ストックホルム〜ヨーテボリ ストックホルム〜ウプサラ リンシェーピング〜ストックホルム〜ユースダール カルマル〜ヨーテボリ |
設計最高速度 | 200km/h |
制御方式 | IGBT-VVVFインバータ制御 |
Source: CAF
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