デンマーク国鉄(Danske Statsbaner: DSB)は、主に中距離を運行する「リージョナル(Regionaltog)」向けの新型電車を合計100編成(5両1編成、着席定員300人)導入する予定です。この新型電車は2021年6月にアルストム(Alstom)に発注されたもので、すでにイタリア、ルクセンブルク、オランダなどから大型受注実績のあるコラディア・ストリーム(Coradia Stream)をベースとした、最高時速200kmに対応した車両となります。今回のアルストムとの契約には15年間の車両メンテナンスも含まれており、契約金額は26億ユーロ(約3,373億円)となる大型契約で、DSBとしては過去最大規模の車両購入計画となります。
エクステリア
DSBの最新電車の外観イメージです。この流線型の先頭デザインにDSBのコーポレートカラーである赤(実際は少しピンクっぽい?)を基調ににした外観は、2021年にブルーリボン賞を受賞した近鉄のフラッグシップ特急「ひのとり」を連想させるカッコいいデザインです。
側面は、低床部分の窓配置が異なる車体構造を目立たせないようダークグレー塗装によって連続性を持たせています。車体上部に描かれているブルーとオレンジのラインはLEDでしょうか。
乗降扉は低床部分に設置されており、ホームとの段差が解消されています。また、乗降ドアはプラグドアとなっています。
インテリア
車内の様子です。プレミアム特急としての位置付けの「ひのとり」とは異なるためゴージャス感はありませんが、ダークブラウンを基調とした大型ヘッドレスト付きのシートに、LED間接照明とスポットライトを組み合わせた内装は、まるで高級ホテルのような洗練された空間となっています。
コンパートメント席部分にはノートパソコンを快適に使用できるスペースが確保されるようです。
外が暗くなると、LED照明が暖かみのある空間を演出してくれます。
乗降扉の上には大型のLCD情報ディスプレイが設置されています。
自動販売機と簡易のイートインコーナーも設置されます。
車椅子スペースのみでなく自転車用スペースも設置されます。
ベビーカーなども利用しやすいユニバーサルデザインとなっています。折りたたみ座席にも番号が振られていますが、全てのスペースで事前予約が可能になるのでしょうか。
DSBの列車運行図
新型車両の運行は2024年以降に開始される計画で、主にコペンハーゲンとデンマーク北部のフレゼリクスハウン(Frederikshavn)および南東部のロービュ(Rødby)を結ぶリージョナル列車に投入されます。これにより、旧型のディーゼル車両などが置き換えられる予定です。
Source: Alstom
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