シアトルの玄関口であるシアトル・タコマ国際空港(Seattle-Tacoma International Airport)では、将来の利用者増加に対応するための新たな国際線到着エリア建設工事が今年3月に完成し、4月からは一部の国際線到着便が新エリアの使用を開始していましたが、今月10日から全ての国際線到着便が新エリアの使用を開始しました。新国際線到着エリアは、これまでは地下にあった入国審査場などが4倍以上広さがある地上に移され、4倍以上広さがあり、2倍以上の乗客数に対応できる入国審査設備やバゲージクレームエリアが備わっています。この新施設の全面共用開始により、国際線から国内線への乗り継ぎに必要な最低時間がこれまでの90分から75分に短縮されます。
完成した新施設のイメージ
上のイメージの白色にハイライトされている部分が、今回新設された国際線到着エリアです。ゲート数はこれまでの12から20ゲートに増加しています。また、コンコースA(Concourse A)のゲートは需要に応じて国内線と国際線に用途を切り替えることができる珍しい機能が備わっています。
新到着エリア部分です。新エリアは3階建で延床面積はおよそ42,000平方メートルとなっています。
国際線の南サテライト(South Satellite)と新到着エリアを結ぶブリッジの全長は約240mで高さは約25mあり、大型旅客機も通れるようになっています。また、このブリッジは誘導路の上を跨ぐものとしては、世界最長となるそうです。
ブリッジからはレーニア山やオリンピック山脈などを望むことができ、シアトルに到着した乗客を出迎えてくれます。
シアトルの雄大な自然の景色を眺めながらブリッジを渡り切るとバゲージクレームエリアへと繋がります。
バゲージクレームエリアは自然光が多く取り入れられており、開放的な空間となっています。
バゲージクレームエリアも拡張され合計7レーンが設置されており、これまでのものと比較しておよそ3倍の処理能力があります。また、入国審査のレーンも30から80へと大幅に増加しており、スムーズな入国審査が可能となります。
シアトル・タコマ国際空港の利用者はパンデミックとともに激減しましたが、最近では国内線はほぼ回復しています。また、国際線についても今年の秋には合計25の航空会社が29都市を結ぶ予定となっており、早速、新しい国際線到着エリアが本領を発揮することとなりそうです。
Source: Port of Seattle、 SOM
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