2019年にフランス国鉄(SNCF)は、次世代の中長距離旅客車両(Automotrices Moyenne et Longue Distance: AMLD)の製造先として、スペインの鉄道車両メーカー「コンストルクシオネス・イ・アウクシリアル・デ・フェロカリレス(Construcciones y Auxiliar de Ferrocarriles,S.A.: CAF)」を選定しました。この車両には、制御装置や主電動機などの電機品に三菱電機製が採用されており、SNCF向けの新型車両としては日本メーカー初の導入事例となります。
また、三菱電機プレスリリースによると、車両の屋根に搭載する走行風自冷式の制御装置および車載用変圧器が新造される車両に採用されるのは世界初となります。AMLDは合計28編成(280両)が発注済みで、オプション契約として最大75編成の追加発注も予定されています。これらの新型車両の導入により、1975年以降に製造されたコライユ(Corail)と呼ばれる客車型の車両が置き換えられる予定です。
AMLDとはどんな車両?
導入路線
AMLDは、中距離路線のパリ・クレルモン=フェラン線(Paris – Clermont-Ferrand Line) 、長距離路線のパリ・リモージュ・トゥールーズ線(Paris-Limoges-Toulouse Line)を中心に運行が予定されています。
エクステリア
2019年に公開されたエクステリアデザインのイメージは、SNCFのコーポレートカラーに合わせたカラーリングが採用されています。
最高時速200kmに対応した流線型のエレガントな先頭デザインが目を引きます。
ホームの高さが低いヨーロッパで多く見られる低床型電車で、出入口はフラットとなります。
インテリア
1st Classの座席は2列+1列です。大型テーブルや座席背面に設置されたLED照明など、まるでミニオフィスのような空間です。
1st Classのコンパートメント部分です。
2nd Classの座席は2列+2列配置です。
デッキ部分です。車内WiFi、USB充電ポート、監視カメラ、車内情報案内ディスプレイなど、最近の最新車両の設備は全て揃っています。
一部にはバイクラックも設置されます。
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