ラスベガスと南カリフォルニアを結ぶ高速鉄道プロジェクトを進める「ブライトライン・ウェスト(Brightline West)」は8日、ネバダ州交通局(Nevada Department of Transportation: NDOT)を通して、2021年11月にバイデン政権の署名によって成立した「インフラ投資・雇用法(Infrastructure Investment and Jobs Act: IIJA)」の補助金プログラムの一つである「都市間旅客鉄道補助金プログラムのための連邦・州政府パートナーシップ(Federal-State Partnership for Intercity Passenger Rail Grant Program: FSP-National)」から、およそ30億ドル(約4,300億円)の補助金を受けとることが正式に決まったと発表しました。ブライトライン・ウェストは、ラスベガスからロサンゼルス郊外のランチョクカモンガ(Rancho Cucamonga)までを、最高時速200マイル(320キロ)で走行可能な総延長218マイル(約350km)の高速鉄道で結ぶプロジェクトで、整備費用は総額120億ドル(約1兆7,500億円)と見積もられています。
同線は全区間が高速鉄道専用線で整備される計画で、ラスベガスからランチョクカモンガまでの所要時間は約2時間10分となる予定です。また、ランチョクカモンガで通勤鉄道路線「メトロリンク(Metrolink)」に乗り換えることで、ラスベガスとロサンゼルスのダウンタウンが約3時間で結ばれることになります。
ブライトライン・ウェストは、今回の連邦政府からの資金援助が決定したことを受けて、今後、速やかに具体的な着工時期の公表に向けた調整を行うとしています。当初目指していた今年中の着工は難しいと思われますが、計画通り4年の工期で完成した場合、夏季オリンピック・ロサンゼルス大会が予定されている2028年ごろには、米国初のフルスペック高速鉄道が誕生することになります。
Source: Brightline West
※1米ドル=146円で計算
コメントを残す