ロサンゼルス・ユニオンステーションへの高速鉄道乗り入れ計画が大きく前進!

カリフォルニア州高速鉄道局(CHSRA)とLAメトロは4月27日、2段階に分けて整備されるロサンゼルス・ユニオンステーションの大規模改良プロジェクト「Link Union Station(Link US)」について、第一段階となるフェーズAにかかる費用およそ9億5,000万ドル(約1,200億円)のうち、CHSRAが4億2,000万ドル(約546億円)を負担することで正式に合意したと発表しました。Link USプロジェクトは、もともとLAメトロが同駅の容量拡大のために計画していたプロジェクトですが、カリフォルニア高速鉄道の同駅乗り入れを実現させるため、CHSRAの費用負担などについて2016年より協議が行われてきました。

今回のCHSRAとLAメトロの合意により、カリフォルニア高速鉄道の成功の鍵を握るといっても過言ではないロサンゼルス・ユニオンステーションの整備に向けて、ようやく本格的に動き出すことになります。

Image: LA Metro

Link USプロジェクトは、主に線路容量拡大を目的としたフェーズAと、駅関連施設の改良等を目的としたフェーズBの2段階で整備される予定です。なお、フェーズB整備のための予算はまだ確保されていません。

フェーズA

フェーズAでは、現在南側が行き止まりとなっている頭端式ホームの先に線路を延伸するため、国道101号線(US101)をまたぐ新設の高架橋を建設し、列車が南方向へ直通できるようにします。これにより、一部ユニオンステーション発着列車の折り返し運転が不要となり、より多くの列車の発着が可能となると同時に列車の所要時間短縮も可能となります。

Image: LA Metro

フェーズAでは、現在5面10線(LAメトロは除く)ある頭端式ホームのうち4番ホームの2線のみ南北直通対応となる予定です。

Image: LA Metro

南北直通対応4番ホームの完成イメージです。

Image: LA Metro

線路の延伸以外に自転車専用道なども整備されます。フェーズAは、2026年の完成を目指しています。

フェーズB

フェーズBでは、フェーズAで整備される4番ホーム以外の南北直通対応工事、コンコースやエントランスの改良など、駅全体におよぶ大規模リニューアル工事が実施される予定となっています。

Image: HDR

フェーズBも含めたユニオンステーションの全体の完成イメージです。ホーム上にシンボリックな大屋根が設置される予定です。

Image: CHSRA

新たなエントランスです。通勤鉄道メトロリンク、LAメトロ、カリフォルニア高速鉄道、サンディエゴ方面へのアムトラック・パシフックサーフライナーなど、様々な列車が乗り入れる一大鉄道ターミナルとなります。

Image: HDR

東側のエントランスのイメージです。コンコースはホームの下に整備されます。

Image: HDR

メトロリンクや高速鉄道の列車が並ぶホームのイメージです。

Image: HDR

別角度から見た新ホームの完成イメージです。デジタルサイネージに2028年オリンピックの広告が描かれていますが、果たして2028年までに整備が完了するでしょうか。

Image: HDR

こちらはホーム下の拡張されたコンコースの完成イメージです。当初、大きな円形の橋上駅舎の整備も検討されていましたが、パブリックコメントで不評だったこともあり現在は計画が変更されてしまいました。

Image: HDR

別のアングルから見たコンコースの様子です。現在のユニオンステーションからは想像がつかないモダンな空間が誕生する予定で、完成が非常に楽しみです。

https://www.youtube.com/watch?v=DnJhRzCr7LE

Source: CHSRALA Metro

おまけ:幻となった橋上駅舎のイメージ動画

※1米ドル=130円で計算

«
»

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です