スイス連邦鉄道、2025年から9年間で510編成の新型車両を導入!

スイス連邦鉄道(Swiss Federal Railways: SBB)は、子会社のThurboとRegionAlpsと共同でシュタッドラーFLIRT(Stadler FLIRT)電車を合計510編成(オプション契約の224編成含む)導入します。これは、同鉄道にとって過去最大の車両更新計画となる予定で、契約金額は最初に導入される286編成分で総額18億6,000万ユーロ(約2,540億円)とされています。なお、今回導入されるシュタッドラーFLIRT電車は、主にスイス国内の都市近郊列車に投入される予定ですが、ドイツ、オーストリアでも走行可能な仕様となります。運行開始は2025年12月、その後およそ9年で全ての旧型車両を置き換える計画です。

Source: StadlerSBB

SBB向けFLIRT車両のイメージ

SBB向けのFLIRT車両は155編成(オプション174編成)が導入される予定で、Domino、第一世代のFLIRT、および機関車によるプッシュプル列車の置き換え用として増備され、スイス全域で運行されるほか、ドイツおよびオーストリアでも走行可能な仕様となります。

エクステリア
Image: SBB

DBB向けのエクステリアは、これまでのと同じくスイス国旗をイメージさせるレッドとホワイトを基調にしたものとなります。

インテリア
Image: SBB

車内の様子です。ファーストクラス席は、明るめのグレーのモケットにヘッドレストカバーの赤がアクセントとなっています。また、ファーストクラスとしてははじめて車椅子対応の座席が設置されます。

Image: SBB

セカンドクラスは濃いめグレーとブルーのヘッドレストとなっています。

Thurbo向けFLIRT車両のイメージ
Thurboの路線図
Image: Thurbo

Thurboはスイス連邦鉄道の子会社で、ザンクト・ガレンエリアやチューリッヒ近郊の都市近郊鉄道を運行しています。Thurbo向けには107編成(オプション40編成)のFLIRTが導入される予定で、Stadler GTW車両が置き換えられます。

エクステリア
Thurbo向けの車両イメージ
Image: SBB

Thurbo向けの車両も基本はSBBと同じカラーリングですが、ドアの色がThurboのコーポレートカラーに合わせてポップな感じになっています。

インテリア
Image: SBB

ファーストクラスのイメージです。ダークグレーとホワイトのモノトーンで纏めらており、モダンで洗練されたイメージとなっています。

Image: SBB

セカンドクラスは、Thurboのコーポレートカラーを全面に出す形でポップな内装となっています。

RegionAlps向けFLIRT車両のイメージ
Image: RegionAlps

RegionAlpsはスイス連邦鉄道の子会社で、スイス南部のヴァレー州の都市鉄道を運行しています。RegionAlps向けには40編成(オプション10編成)が導入される予定で、DominoおよびNina車両を置き換えます。

エクステリア
RegionAlps向けの車両イメージ
Image: SBB

RegionAlps向けの車両もSBBのカラーリングをベースとしていますが、窓枠周りがレッドになっています。

FLIRT車両の採用理由

SBBは今回シュタッドラーの車両を導入した理由として、同じく最終候補に残っていたアルストム、シーメンスと比較して、シュタッドラーの提案が運用コスト面で特に優れていたことを挙げています。また、新型車両を子会社と共同購入することでオペレーションの簡素化し競争力を高めることで、利用者にとって魅力ある鉄道にしていきたいとしています。2025年以降、スイスの都市近郊列車の車両更新が進むことになりそうです。

1ユーロ=136円で計算

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