2021年10月22日、アムトラック(Amtrak)とペンステーション・パートナーズ(Penn Station Partners)は、年間300万人以上が利用するメリーランド州ボルチモア(Baltimore)のメインターミナル「ペン・ステーション(Pennsylvania Station: Penn Station)」の再開発事業の起工式を行いました。現在のペンステーションは1911年に完成した駅舎を使用しており、リニューアルされるのは1984年以来となります。なお、アムトラックの投資額は約1億5,000万ドル(約165億円)の予定です。
マップ
旧駅舎の保存・リニューアル
今回のリニューアルでは、歴史ある既存駅舎の保存工事を行い、新たに建設される新駅舎へチケットカウンターやバゲージクレームなどの駅サービス設備を移転させます。駅設備を移転して空いた旧駅舎のスペースには、主に物販・レストランが入居し、その他のフロアはオフィススペースとなる予定です。
新コンコースの建設
こちらは、新コンコースの外観イメージです。ガラスや木を多用したモダンな建物になるようです。
アムトラックは、高速鉄道向けのホームを新設する予定です。これにより、高速列車「アセラ」のラッシュ時運行間隔を、現在の60分間隔から30分間隔へすることが可能となります。また、既存のホームについても改良が実施れます。
新コンコースには、アムトラックの旅客設備がほぼ全て移転することになり、新設される高速列車用のホームと合わせて、旅客エクスペリエンスが一新される予定です。
公共交通指向型都市開発(Transit Oriented Development: TOD)の取り組みとして、新コンコースの入る再開発ビルには高層住宅なども建設されます。
ペンステーションの再開発は、旧駅舎の保存およびリニューアル工事から開始され、新コンコースの建設工事は2022年春に開始される予定です。ボルチモアの新たなトランジットハブとなるペンステーションの今後が楽しみです。
Source: Amtrak, Penn Station Partners
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