テキサス州ダラス都市圏の公共交通を運行するダラス高速運輸公社(Dallas Area Rapit Transit: DART)は、2025年末から2026年初めごろの開業を目指して建設中の新路線「シルバーライン(Silverline)」で使用される新型車両について、ダラスとフォートワースを結ぶ通勤鉄道「トリニティ・レイルウェイ・エクスプレス(Trinity Railway Express: TRE)」の線路を使用した試験走行を開始すると発表しました。試験走行は今後数週間の間、TREの列車の運行がない日曜日に実施され、今年夏以降にはシルバーラインの完成済み区間を使用した試験走行も開始される予定です。同線では、スイスの車両メーカー「シュタッドラー・レール(Stadler Rail)」が製造するディーゼル・エレクトリック方式の部分低床式車両「FLIRT」が使用される予定で、すでに導入予定の全8編成が完成しています。
なお、シルバーラインに導入されるFLIRT車両は、2019年に開業したフォートワースとダラス・フォートワース空港(DFW空港)を結ぶ通勤鉄道「TEXレール(TEX Rail)」で導入されているものとほぼ同形式の車両となります。
DARTシルバーライン
シルバーラインは、ダラス・フォートワース空港(DFW空港)とダラス北部に位置するキャロルトン、リチャードソン、プレイノなどのエリアを結ぶ全長26マイル(約42km)の通勤鉄道路線として整備されるもので、完成するとDFW空港とダラス北部エリアのアクセス向上が期待されています。シルバーラインの運行頻度は、TEXレールと同じく1時間あたり1本が基本となり、ラッシュ時のみ30分間隔での運行となる予定です。
DARTシルバーライン向けFLIRT車両の概要
運行者 | ダラス高速運輸公社(Dallas Area Rapit Transit: DART) |
製造者 | シュタッドラー・レール(Stadler Rail) |
編成数 | 8編成(4両連接編成+ 中間動力車8本) |
車両番号 | 901〜908 |
座席定員 | 222席(折りたたみシート28席を含む) |
営業開始(予定) | 2025年末以降 |
運行路線 | シルバーライン(Silverline) |
運行予定区間 | DFW空港(DFW Airport)駅〜シローロード(Shiloh Road)駅 |
設計最高速度 | 79 mph(130km/h) |
制御方式 | ディーゼル・エレクトリック方式(IGBT-VVVFインバータ制御) |
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