ニューヨーク州都市交通局(Metropolitan Transportation Authority: MTA)は2022年12月の開業に向けて、ロングアイランド鉄道(Long Island Railroad: LIRR)をグランドセントラル駅へ直通させるプロジェクト「イースト・サイド・アクセス(East Side Access: ESA)」を建設中です。イースト・サイド・アクセスのグランドセントラルターミナル(Grand Central Terminal)は、およそ32,500平方メートルの広さがあり、これは1950年以降に米国で建設される鉄道ターミナルとして最大規模で、ピーク時には1時間あたり24本の列車が乗り入れることが想定されています。MTAは、2021年10月にそのグランドセントラルターミナルの真新しいホームやコンコースの写真を公開しました。
上層階ホーム
グランドセントラルターミナルは3層構造で建設されます。ホームは上下階合わせて4面8線設けられ、上下階ホームの中間にコンコースが設けられる予定です。こちらは上層階(Upper Level)ホームの様子です。旅客案内表示器はLCDでしょうか。
試運転で乗り入れたロングアイランド鉄道の最新型車両M9形です。真新しいホームに停車する最新車両は特にカッコいいですね。ちなみにM9形の製造は全て川崎車両(旧川崎重工)となります。
下層階ホーム
ホームの壁には白色のパネルが設置されています。ちなみに、ロングアイランド鉄道の電化区間はサードレール方式なので給電用レールがあります。日本でも、東京メトロ丸の内線、銀座線、Osaka Metro御堂筋線などでお馴染みの集電方式です。
ホームの床はテラゾー仕上げとなるようです。また、上層階への吹き抜けもあります。どことなく東京メトロ副都心線の渋谷駅ホームを彷彿とさせます。
階段・エスカレーター横のパネルはステンレス製です。個人的にはステンレス製パネルは全体的に暗く感じるのであまり好みではありませんが、グラフィティなどの被害が多いニューヨークでは見栄えよりも実用性重視といった感じですね。
中間階コンコース
こちらは上下階ホームの中間階(Mezzanine)に設けられるコンコースです。コンコースの床もテラゾー仕上げになるようです。
中間階コンコースには、このような吹き抜けも設置されます。
イースト・サイド・アクセスのトンネル内部
イースト・サイド・アクセスのトンネル内部です。シールド工法で建設されています。
グランドセントラルターミナルのホームへの分岐部分です。
イースト・サイド・アクセスの開業まではまだ1年ほどありますが、今から完成が非常に楽しみなプロジェクトの一つです。
Source: MTA
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