アムトラック(Amtrak)は、アムトラック・カスケーズ(Amtrak Cascades)やニューヨーク都市圏を中心とした北東回廊(Northeast Corridor)を発着する列車を中心に、シーメンス(Siemens Mobility Inc.)製の新型車両を最大で213編成(オプション契約の130編成を含む)導入します。この車両は、2025年以降に営業運転を開始する計画で、1970年代から1980年代にかけて製造されたアムフリート(Amfleet)と呼ばれる客車などを順次置き換える予定となっています。なお、新型車両は投入路線の特性に合わせて電気・ディーゼル両用、ハイブリッド、電気式ディーゼルのいずれかの方式で導入される予定となっており、ベース契約分である83編成の内訳が、アムトラックの2022〜2027年度の5ヶ年計画(Five-Year Plans)で明らかになっています。

Source: Amtrak

新型車両の投入列車の内訳(ベース契約分のみ)

5ヶ年計画によると、ベース契約で導入される新型車両の内訳は、アムトラック・カスケーズ向けが8編成(6両編成)、北東回廊発着列車向けが75編成(6両または8両編成)となっています。なお、北東回廊向けの車両には、電気・ディーゼル両用機関車およびバッテリー搭載のハイブリッド機関車を連結した2タイプが登場する予定です。

Image: Amtrak

なお、ハイブリッド機関車は、第三軌条方式が採用されているメトロノース鉄道に乗り入れる列車を中心に投入される予定です。これにより、換気の問題からディーゼル列車の入線が制限されているニューヨーク・ペンステーション付近の地下区間走行時にバッテリー走行が可能となり、第三軌条用集電用のコレクターシューを省略することが可能となります。

導入数機関車編成内訳投入列車
6両*26本
(B-1編成)
電気・ディーゼル両用
形式:ALC-42E
普通車 :4**
ビジネス:1
カフェ :1
機関車 :1
ダウンイースター
バーモンター
ペンシルバニアン
パルメット
カロリニアン
キーストーンサービス
8両*32本
(B-2編成)
電気・ディーゼル両用
形式:ALC-42E
普通車 :6**
ビジネス:1
カフェ :1
機関車 :1
ノースイーストリージョナル***
6両*17本
(C編成)
ハイブリッド
形式:ALC-42E
普通車 :4**
ビジネス:1
カフェ :1
機関車 :1
エンパイアサービス
アディロンダック
メープルリーフ
イーサンアレンエクスプレス
6両*8本
(D編成)
電気式ディーゼル
形式:SC-44/ALC-42E
普通車 :4**
ビジネス:1
カフェ :1
機関車 :1
カスケーズ
*編成ごとの両数は増減する可能性あり
**1両は運転台付き客車
***バージニアおよびスプリングフィールド線直通列車を含む
Source: Amtrak Five-Year Plans

ベース契約分の83編成は、2025年から2030年にかけて順次営業運転が開始される計画で、新型車両が投入される最初の列車はアムトラック・カスケーズとなる予定です。

車両デザイン
機関車および運転台付き客車
2022年2月から営業運転が開始された大陸横断列車向けのALC-42形電気式ディーゼル機関車
Image: Amtrak / Mike Armstrong

新型車両は、2022年2月から営業運転が始まったシーメンス製の電気式ディーゼル機関車「チャージャー(Charger: ALC-42形)」がベースとなり、形式は「ALC-42E形」となります。なお、車両のカラーリングなどの詳細は、今後、まとまり次第公表される見込みです。

Image: Siemens

これまでのアムフリート客車とは異なり、機関車を連結しない側の先頭車はALC-42形と同様の前面デザインが採用された運転台付き客車となり予定です。これによりプッシュプル運転が可能となるため、ターミナル到着後の方向転換が必要なくなり、車両運用の効率化をはかることが可能となります。

車内
参考:北東回廊を中心に運行されているアムフリート(Amfleet)の車内(コーチクラス)
Image: Amtrak

インテリアについては、現在、座席仕様などの検討が進行中のようですが、これまでのプレスリリースでは、LED照明、車内WiFi、各座席への電源用コンセントおよびUSBポート、車内情報案内ディスプレイ、座席指定サービスなどの導入が発表されています。なお、フロリダのブライトラインや、中西部およびカリフォルニアで運行されるアムトラックの一部列車には、すでに今回の新型車両と同じシーメンス製客車「ベンチャー(Venture)」が導入されています。

参考:LED照明や充電用コンセントなどが装備されたブライトラインのベンチャー客車の車内
Image: Brightline

ただ、これまでにベンチャーが導入された列車の所要時間は最大で6時間程度でしたが、今回新型車両の投入が予定されている北東回廊発着路線には、所要時間が10時間以上となる列車もあります。そのため、車内設備にどのような違いが出るのか、アムトラックからの発表が待たれます。

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